「父親譲り」 第二話
「嫌なところ?」
「恥ずかしいけど、父は母親を毎日のように抱いていた。その時の声が良く聞こえたのよ。高校生の自分に聞こえるように・・・止めてって、言えないでしょ?部屋が離れていてもトイレに行く時とかお風呂から戻る時に聞こえちゃうのよ」
「いいじゃないか!仲良くて。そんなこと気にする方がおかしいぞ」
「当時は純真だったのね。父と母がそんなことをするだなんて信じられなかったの」
「子供だったんだな美津子は、ハハハ~」
「酷い言い方、みんなそうなんじゃないの、女の子は」
「どうかな。息子だったら母親は気を遣って断ったかもしれないな」
「ええ?どういうこと」
「男はしたいだけだから娘が居ても遠慮しないけど、女は誰かの視線は気になるよな。息子だったりすると絶対に聞かれたくないって思うから、聞かれるような時間帯は避けると思うんだ」
「娘だって同じじゃないの、そう言う事なら?」
「美津子は息子と娘とどちらが嫌だと思う?そう言うこと聞かれるのが」
「子供持たないとわかんないけど・・・息子かなあ~」
「だろう?異性の子供は特別な感情が入ると思う。母にとって息子は絶対だから自分の恥ずかしいところを見せるという事は考えられないよ。父親は娘可愛いだろうけど、そういうことを見せたくないとかは考えないと思うんだよ」
「そうなの?男と女は違うのね」
伸治は自分のことをよく理解してくれていると思い、卒業と同時に彼との結婚を両親に相談した。もちろんまだ学生の彼と直ぐにという事は許されない。それは理解できた。
自分は彼とのことも考えて卒業しても東京に残ると言ったが、それも反対された。
気持ちが強ければ離れていても交際は続けられるし、彼が就職してから考えても遅くはないと説得された。
色々と悩み考えているうちに卒業の春が来て、とりあえず生活のためにアルバイトをするようになり、実家へは戻らなかった。もちろん仕送りは停止された。生活が出来なくなって戻ってくるだろうと父は考えていたようだ。
彼は私とのことを考えてくれて卒業したらすぐに結婚すると約束してくれた。
一年間頑張って働いて彼を待つ決心をして親にも報告した。
「恥ずかしいけど、父は母親を毎日のように抱いていた。その時の声が良く聞こえたのよ。高校生の自分に聞こえるように・・・止めてって、言えないでしょ?部屋が離れていてもトイレに行く時とかお風呂から戻る時に聞こえちゃうのよ」
「いいじゃないか!仲良くて。そんなこと気にする方がおかしいぞ」
「当時は純真だったのね。父と母がそんなことをするだなんて信じられなかったの」
「子供だったんだな美津子は、ハハハ~」
「酷い言い方、みんなそうなんじゃないの、女の子は」
「どうかな。息子だったら母親は気を遣って断ったかもしれないな」
「ええ?どういうこと」
「男はしたいだけだから娘が居ても遠慮しないけど、女は誰かの視線は気になるよな。息子だったりすると絶対に聞かれたくないって思うから、聞かれるような時間帯は避けると思うんだ」
「娘だって同じじゃないの、そう言う事なら?」
「美津子は息子と娘とどちらが嫌だと思う?そう言うこと聞かれるのが」
「子供持たないとわかんないけど・・・息子かなあ~」
「だろう?異性の子供は特別な感情が入ると思う。母にとって息子は絶対だから自分の恥ずかしいところを見せるという事は考えられないよ。父親は娘可愛いだろうけど、そういうことを見せたくないとかは考えないと思うんだよ」
「そうなの?男と女は違うのね」
伸治は自分のことをよく理解してくれていると思い、卒業と同時に彼との結婚を両親に相談した。もちろんまだ学生の彼と直ぐにという事は許されない。それは理解できた。
自分は彼とのことも考えて卒業しても東京に残ると言ったが、それも反対された。
気持ちが強ければ離れていても交際は続けられるし、彼が就職してから考えても遅くはないと説得された。
色々と悩み考えているうちに卒業の春が来て、とりあえず生活のためにアルバイトをするようになり、実家へは戻らなかった。もちろん仕送りは停止された。生活が出来なくなって戻ってくるだろうと父は考えていたようだ。
彼は私とのことを考えてくれて卒業したらすぐに結婚すると約束してくれた。
一年間頑張って働いて彼を待つ決心をして親にも報告した。
作品名:「父親譲り」 第二話 作家名:てっしゅう