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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「化身」 最終話

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二年続けて神隠しに遭ったという事で村長は白鬚神社の主に相談しようと村を出た。
もしかしてと、封印した昌春の怨念が甦ったのではないかと調べたが、開封された形跡はなくその心配は払しょくされた。
村長が気を落として帰り道村へ入る街道を歩いていると向こうから菊が歩いてきた。

「菊!こんなところをどうしたのだ?まさかまだ探しているというのか?」

「お待ちしていました」

そう言うと着ていた着物の前をはだけた。
突然のことに何をしているんだという疑問と、若い妖艶な女の肌に齢五十を超えていた村長と言えども男の欲望が掻き立てられた。
近寄ってよく見ると吸い付きそうな柔肌と見事な肢体に村長の下半身は我慢の限界を超えていた。

「来てくださいまし」

道端に腰を下ろして座った菊の下半身は露になっていた。
我を忘れて貪るように村長はそそり立っていた自分を挿入した。

「何という名器じゃ・・・我慢出来ぬ・・・」

そう言い放つと二度三度と菊の中へ溜まっていたものを出し切った。
その時、菊の身体は真っ白な肌からひび割れたような模様が入り褐色の鎧を着たような身体に変わっていた。
そして目は大きく見開き、角と牙が生えていた。

「お、お、お前は・・・」

「いいことをして気持ちよかったであろう。思い残すことは無いぞ」

「おまえが、おまえが、妖怪の正体だったのか・・・うかつなことを」

「もう遅いわい。最後に聞かせてやろう。元々の我は百年の昔にお前の先祖が殺した水無瀬村の怨念じゃ。作治が退治しようとしたあの日、昌春にさらわれて食されて目覚めたのだ。菊の姿を借りて昌春と仲良く暮らして居ったのに、作治が余計なことをしてくれたおかげでこのように鬼の姿に逆戻りした。白鬚神社で行った儀式は昌春の魂と菊の姿を借りた我の魂を入れ替えることだったのだ。そうとは知らず作治も主も懸命なこと。お腹の子は作治ではなく昌春の種じゃ。この先お前の村のすべての人を大きくなった作蔵と一緒に食って我々が味わった苦しみを思い知らせる」

「なんという事を・・・作治!助けてくれ!」
作品名:「化身」 最終話 作家名:てっしゅう