「恋愛病院 不倫病棟パート2」 第十二話
「そういう男性は意外に多いんですよ。女性は性欲から自分で慰めるという若い人は少ないと思います。彼さんはあなたへの優しさから最後までしないんだと思います。自分の性欲をぶつけることで身体目的で仲良くしているのを嫌っていると言いますか、そうじゃないよって伝えているのかです」
「私は自分が彼にとって魅力ある女性に映っているなら最後までしてくれるんだと考えてきました。私自身は前の彼とは結構激しくしていましたから、この違いが理解できなかったんです。もちろん彼にそのことは言っていませんが、せめて挿入はして欲しいと願うのは淫乱なのでしょうか?」
「未海さんにとって前の彼との行為を身体が覚えていますから欲求不満になりますよね。お聞きして彼さんも前の彼女とは同じようにしていたと思えます。今の若い男性は女性化していて草食とか言われています。ゆっくりと解決してゆかないと急に求めても相手は戸惑うかも知れませんね」
「彼が結婚を真剣に考えてくれていることは幸せなんです。子供が出来て先生が言われるように年齢が上がればお互いの性欲も同じぐらいになってゆくのだろうとも予測できます。私は強く彼に求めない方が今は良いという事ですよね?」
「そうですね。彼さんに私が満足できないから中に入れて感じさせて、というのも間違いではありませんが、それを聞いて精神的に負担というか、もしかしたら何かしらの劣等感が存在していて気持ちが前に進まないという事も考えられるのです。気付いているようなことはありませんか?」
「精神的な不安?トラウマのようなものでしょうか。それは聞いていませんので解りません。劣等感というのは例えば大きさとかですか?」
「精神的なものというのは、強い責任感です。あなたに対して絶対に歓ばせないといけないという使命感のような気持ちです。これがあると勃起しなくなることがあり、一度そうなると治らなくなります。若い人でも起こるんです。劣等感とは、形もありますが、満足させられるだろうかという未熟さです。これはあなたとのエッチの回数で徐々に解消してゆくことは可能です」
「しばらくは彼のするがままを受け入れて精神的なつながりを育ててゆく方が大切な事だと言われるのですね?」
「そうですね。男女は気持ちで信頼感と安心感を得ることが長続きする秘訣です。未海さんの身体の不満はどうしても収まらないようでしたら今は素晴らしい道具がありますからお使いになるといいですよ」
「そんなあ~彼で感じなくなったら困ります」
「ハハハ~そうだね。とにかく仲良くなさって、彼を信じてあげてください」
未海の気持ちが落ち着いたように鉄男には見受けられた。
作品名:「恋愛病院 不倫病棟パート2」 第十二話 作家名:てっしゅう