ノブ・・第2部
「女の子って・・難しいな」
そう言えば、さゆりさんにも同じ様なコトを言われたっけ・・・と、ボクは思い出した。
「オレって、きっと自分が思ってる以上に、鈍いんかも・・」
きっとボクは、自分の事も良く分かっていないんだろう、だから女心に関してもトンチンカンなんだな・・・と、天井を見つめながら考えた。
自分のコト、自分の心・・位は分かってる積もりだったのだが、この半月というもの・・・いきなりの出来事が多すぎてボク自身、きっとアップアップだったのだろう。
いきなりと言えば、今日の出来事もその部類に入るのだろうが、今回のいきなりは・・・自分の中に眠っていた違う自分を掘り起こしてくれたみたいな気がして、嬉しかった。
「・・そうだよな、きっと・・みんな笑うよ、聞いたら」
ボクは笑った恭子の気持ちも、良く分かった。
「そう、オレがドラムなんだ」
「頑張らなきゃ!」
タカダとリエ坊とボク・・ステージで演奏する自分を想像しながら、ボクは眠った。
第2部 完 (3部に続く)