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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「恋愛病院 不倫病棟パート2」 第九話

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女性にもこんな不安があるのだと鉄男は改めて男女の多様さを認識させられた。

「次の方、お入りください」
志津の呼びかけに女性が入ってきた。

「鉄男と言います。初めにお名前とお歳伺わせてください」

「はい、美加と言います。歳は61歳です」

「では美加さん、どのようなご相談でしょうか?」

「実はお恥ずかしいのですが10年ぶりぐらいに主人からそれとなく誘われていまして。今更と思うのですが、ちょっと期待もあったりして不安に感じているんです」

「それは良かったですね。どういう心境の変化なのでしょうね?」

「ええ、そうですよね。私の更年期が始まった頃、何となく気分が乗らずに夜のことは断っていたんです。ところが夫が55歳の時に早期辞職をして、関連会社に転職してからはそれまでとは違う忙しさと疲労で、帰って来てもすぐに寝てしまうようになったんです」

「なるほど。そのタイミングで夫婦生活はなくなってしまったという事ですね?」

「はい、そうです。今月主人はそこの会社で定年を迎えます。私にそのことを伝えると同時に、今まで忙しくしていて構えなかったから、来月一緒に旅行がしたいと誘われました。その時に昔のように仲良くしたいとも言うんです」

「素敵なご主人じゃないですか。何の不安も不満もないんじゃないでしょうか?」

「先生、更年期が過ぎて10年も何もしていなんですよ。主人が望んでも私の身体は昔のようじゃないし、期待にそえなかったら恥ずかしさだけが残るんじゃないかと不安なんです」

「そういう事でしたか。ご自分で触って濡れてくるかどうかとか試されましたか?」

「えっ?そんなことしませんよ。男の人とは違うんですよ。ずっと任せてきましたから」

「まず、ご主人は優しい人のようですから、あなたに受け入れる準備が出来なくてもそれを不満に感じられるようなことは無いと思います。そこはご安心してください」

「そうでしょうか。男の人って入れることが出来なかったら不満なんじゃないのですか?」

「それは否定しませんが、妻のことを愛していればそれほど大きな問題ではありません。あなたが応えようとしてくれたことに感謝されるはずです。多くの夫婦は二人だけになってもそういうことを敬遠することが多いと聞きますからね」

「私はこの10年間不満に思っていたわけではありません。主人がそれを解消しようと思って言ってくれたのなら応えないといけないと強く感じました。主人が喜んで私の中で・・・あっ、ゴメンなさい。先生の前で変な事を言うところでした」

「変な事じゃないですよ。美加さんのご主人に対する愛情がとても感じられました。
では治療しましょう。優秀な男性介護士が相手しますので信じて任せてみてください」