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かなりえずき
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走馬灯モニタールーム
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手が見えた。
巨大な手が部屋に転がる妹スマホを握り、
そのまま上へ上へと引き抜いていくのが見えた。
手の甲には、彼女に斬りつけられた傷が残っていた。
「そうだ……最初に俺がモニターから引き抜いたスマホは……」
俺はモニタールームから連れ出された。
扉を閉めると、再び部屋は真っ暗になった。
モニターにも何も映らない真っ暗な部屋に。
作品名:
走馬灯モニタールーム
作家名:
かなりえずき