CROSS 第3話 『反逆者との交戦』
コンピューターからのアナウンスがあった後、すぐに特務
艦の艦内は無重力の状態になった。ブリッジにあった小物が
ブリッジの空中を漂う。少佐たちブリッジにいた人間も浮か
び上がった。椿はワンピースだったため、パンツが見えない
ようにスカートを恥ずかしそうにおさえていた。この非常事
態にパンツを見ている余裕は誰にも無いと思うのだが……。
少佐のすぐ横に置いてあったコーラの残りの茶色い液体が
球体になってコップから浮かび上がり、その球体の液体は、
なんと、椿のワンピースに直撃した。とたんに、椿の顔は恥
ずかしそう顔から、(゜Д゜)←こんな顔に変わった。
無重力システムをオフにし、その分のエネルギーがシール
ドシステムまわったが、10%ぐらいしかシールドは回復し
なかった。
「時間稼ぎにしかならなかったな……」
苦虫を噛んだような顔で少佐はつぶやいた。そのすぐ後ろ
では、椿が大事なワンピースを汚したコーラの持ち主であっ
た少佐を半泣きで睨んでいた。
「艦体を揺らして、モビルスーツを追い払え!」
「了解。 すごく揺れますので、しっかりつかまってくださ
いよ」
ガリアは、ブリッジにいた全員がしっかりつかまったのを
確認すると、乱暴に操舵機器を操作した。たちまち、艦全体
が揺れ、アーチャーの乗るモビルスーツは揺れる特務艦から
離れた。……だが、
「これでどうだ!!」
アーチャーは大声を上げながら、モビルスーツの背中から
ビームサーベルを抜き、すごい勢いで特務艦に突っ込み、紅
に輝くビームサーベルで斬りかかった。
強く斬りかかられ、弱まっていた艦のシールドは、とうと
う変な音をたてて消滅した……。
作品名:CROSS 第3話 『反逆者との交戦』 作家名:やまさん