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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「恋愛病院 不倫病棟」 第四十五回

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早奈枝の鋭い指摘に鉄男は正直にすべてを話した方が誤解を招かないと考えた。
取り立てて今新しく看護師を雇わなければならない緊急事態でもないことを考慮すると、志津の受け入れは特別な理由があるんだと思われるだろう。

「早奈枝くん、実はね志津さんから言われたことがあるんだよ。それはボクとキミのこと。以前に志津さんに話したことがあっただろう?覚えているかい?」

「私が志津さんに話したこと?そう言えばあの時・・・先生のことが好きだから仲良くなりたいって、言ったことはありますわ。それがどうかしましたの?」

「ああ、志津さんはボクにね、早奈枝くんと仲良くしてあげて欲しいと言ったんだよ。それでボクがそうなったらキミを今のような勤務がさせられないから困ると返事したんだ。そこで自分が働くから雇って欲しいと願い出た」

「私の代わりに自分が同じような仕事をすると?」

「そうなんだよ。でも、ボクには今の関係の方が仕事をしやすいから考えていないと断ったんだけど、それなら自分はボクのことを好きになっても構わないのかと言われた。困った末に、ややこしいことなく志津さんを採用して働いてもらえば同じ職場だし疑いも無くなるかも知れないって考えたんだよ」

「先生は私と仲良くすれば、今までと同じことをさせられないと考えたんですよね?」

「そうだよ。当然だよね。付き合っている女性が他の男性とセックスをするなどという事は許せないからね」

「嬉しいわ。志津さんはそんな私の気持ちを察して自分が働きたいと願い出たのね?」

「それもあるけど、本心は解らないよ」

「本心?まさか先生を狙っているという意味?」

「早奈枝くんが居るところでそれは無いだろうけど、ボクにはこの病院の医師として対等に患者やキミたちと向き合わなければいけない義務がある。それを破ったら続けてはゆけないと思っているよ」

「私と先生が仲良くしたらこの病院は続けられないか、私が辞めるかしないといけないという事ね?」

「そういう事だね。たとえ志津さんが働いていてくれても、一人の看護師と不倫することは許されない。治療は恋愛ではないからね。だから、誰ともそういう関係にはなりたくないと考えている。それを志津さんにも話したし、早奈枝くんや里紗くんにも伝えたかった」

「里紗さんはどう考えているのか知らないけど、私は先生がここに居る限り仕事は言いつけ通りにさせて戴くわ。今言われた約束を守って頂けるなら志津さんの採用には反対しません」