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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「優しさの行方」 第三話

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「そんなことがあったの?大家さんに聞いたのね」

「ああ、何人か契約してすぐに出て行ったと話してくれたよ。全員女性だという事もね」

「そう、今回は女性だからという事とは違うみたいね。それならお医者さんより霊媒師さんの方がいいかも知れない」

「霊媒師?お化けが居るということ言ってるの?」

「お化けじゃないよ。夢で見るのだから、霊だよ」

「母さん、そんなこと信じてるの?」

「村では時々聞くからね。まさか自分の息子の身に降りかかるとは思わなかったけど。夢の中の少女はあなたが、そのう一人でしているところを見たというんだったよね?」

友幸は恥ずかしかったが隠さずに話さないと真相が解明できないと考えていた。

「うん、そうじゃなければ笑い飛ばせたんだけど、あんなにマジに言われてそれに見ていた写真も外人だと言い当てたし」

「まあ、恥ずかしいこと。年頃だから仕方ないけど、これじゃ勉強もしっかりと身につかないから早めに手当てしないとダメね。お母さん明日帰ったら村長さんに相談してみる。すぐに霊媒師の人連れてくるからそれまで普通にしているのよ」

「ああ、そうするよ。本当にそれで解決するのかなあ~」

静江は友幸が寝たら自分は起きて様子を見ていようと考えていた。嘘をついて、先に寝るよと布団に入り寝た振りをした。
私はいつものように0時になって布団に入ると母の温かさで気持ちが落ち着き直ぐに眠りに就いた。

夢の中に少女は現れなかった。自分はその世界に居るのだろう。探している自分が居たのだ。

「たまきちゃん、どこにいるの?」

返事は聞こえない。
そして2時に目覚めることなく朝を迎えた。
母と顔を会わせると昨日は夢を見なかったと告げた。

「そう、良かったわね。私が居たから出てこなかったのかしら」

「母さんが居るから出てこなかったってどういうこと?」

「うん、きっとその少女は友幸のことが好きだから、違う女性と居る友幸を避けたのかも知れないよ」

「ええ?母さんだよ、そんなことないだろう」

「相手には母親だって解らなかったのかも知れないよ」

「外人の女の人だって解ったのに?」

「あらまあ、そうだったわね。じゃあ、遠慮したのかも知れないよ」

「そんなことなんだろうか・・・嫌な予感がするよ」