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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「恋愛病院 不倫病棟」 第三十七回

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「ええ、何となくそういうムードは気にしていましたが、友達に悪いと思い触れないでおこうとひたすら話をしていたんです。零時を回って寝ようとなって一つしかない布団を彼女に与え、ボクはこたつで横になりました。しばらくして彼女のすすり泣く声が聞こえてきました。驚いて尋ねると、私のことが嫌いなの?って聞くんです」

「やはりね。最初からあなたの部屋に上がり込んだ状況で彼女の思いに気付くべきでしたね。その上で友達との友情を大切に考えるなら、明るいうちに帰らせるべきでした。暗くなるまで話し込んだことで彼女は自分に関心があると勘違いしたと思いますよ」

「はい、言われる通りだと思います。彼女のボクに対する気持ちは嬉しいのですが、友達との友情を考えると悩みます。彼女はもう別れるとは言っていますが、ボクに相談したことで別れたとするならば友達には顔が立ちません」

「お友達はその話を聞くと裏切ったと思うでしょうね。たとえ自分との仲が悪くなっていてもまだ別れたわけではないから、あなたの態度には納得できないと思いますね。むしろ何で止めてくれなかったんだ、と言われることでしょう」

「そうですよね。そう思います。結局彼女とは同じ布団で寝ましたが朝まで何もしなかったです。帰るときにまた会いたいと言われたので、考えさせてくれと返事しました。ラインで毎日普通の会話はやっていますが、会いたいとはなかなか言えなくて・・・ボクは間違っていることをやろうとしているんでしょうか?」

「恋愛に間違いとか正しいとかがあるとしたら、好きな人と付き合うことが正しくて、そうではない人に束縛されることは間違いだと思いますよ」

「先生。友達には何と言えばいいのでしょうか?そのう彼女と付き合うためにです」

「うん、そうだね。ごまかしてもバレるから、ハッキリと相談受けてお前と別れると言ったからおれが付き合ってもいいよな?と言われたらどうですか?」

「納得するでしょうか?」

「ではウソつきますか?しばらくそのままにして付き合ってゆくうちに友達とは別れることになるでしょうから、そのあとで付き合ったと言えばいいんじゃないでしょうか」

「う~ん、それも気分的に一瞬とはいえ二股ですよね。そういうことはしたくないと思います」

「なら選択肢は一つです。恋愛は素晴らしく楽しいものですが、時に残酷です。それも含めて男と女は出逢いそして恋愛をして別れが来るのです」

「わかりました。ありがとうございます」

瑞貴は友達を失うことはなかった。