「恋愛病院 不倫病棟」 第三十六回
今夜は夜勤をしている早奈枝だった。入院患者たちが居る不倫病棟は原則夜間の出入りは禁止されている。しかし消灯時間を過ぎて逢引するカップルも実際には居た。
男性患者は元気が回復すると自己処理だけでは収まらなくなるのだろう。
入院している女性を誘い出そうとしている現場に出くわした。
患者の男性は伊藤と言い、女性患者は美沙と言った。
屋上へ上がる階段の踊り場で二人は話をしていた。
「誰か居るの?もう消灯時間過ぎていますよ」
早奈枝の声に驚いて二人は黙った。
やがて注意を受けることになる。
「こんなところで何をしていたの?伊藤さん、答えて頂戴」
「早奈枝さん、話をしていただけですよ」
「夜間の外出は規則違反ですよ。美沙さんも解っていますよね?」
美沙は伊藤にどうしてもと誘われたと弁解した。
「たとえ誘われても規則を破るのはいけませんから、直ぐに部屋に戻ってください。それから伊藤さんはナースセンターまで来て頂戴ね。お話したいことがありますから」
渋々伊藤は早奈枝の指示に従ってナースセンターに入った。
「ねえ?伊藤さんは美沙さんのことが好きなの?」
「はい、好きだから誘いました」
「あなたは前にも違う女性患者さんを誘っていましたね。私は知っていますよ」
「それは・・・断られたから違う人を誘ってみようと美沙に声掛けただけです」
「もうその人退院されたから良いと思ったんでしょ?あなたとのこと電話して確認してもいいのよ。本当のことを言いなさい」
「早奈枝さん、ひどいですよ。恋愛は自由なんじゃないんですか?」
「ここはナンパするところじゃないのよ。みんな何らかの精神的な悩みとかストレスとかで入院しているの。あなたのようなことをされると、せっかくの治療が台無しになってしまうって言うことが起こりうるのよ。解る?」
「治療って、エッチ出来るようにすることだろう?ボクが誘っても相手が納得すれば強引にするわけじゃないから問題ないだろう?」
「女性の中にはね、依存症で治療している人もいるの。そういう人はエッチを我慢しないといけないのよ。誘惑に負けやすいことを利用して抱こうとするのは許しませんよ」
「美沙がそうだというのですか?」
男性患者は元気が回復すると自己処理だけでは収まらなくなるのだろう。
入院している女性を誘い出そうとしている現場に出くわした。
患者の男性は伊藤と言い、女性患者は美沙と言った。
屋上へ上がる階段の踊り場で二人は話をしていた。
「誰か居るの?もう消灯時間過ぎていますよ」
早奈枝の声に驚いて二人は黙った。
やがて注意を受けることになる。
「こんなところで何をしていたの?伊藤さん、答えて頂戴」
「早奈枝さん、話をしていただけですよ」
「夜間の外出は規則違反ですよ。美沙さんも解っていますよね?」
美沙は伊藤にどうしてもと誘われたと弁解した。
「たとえ誘われても規則を破るのはいけませんから、直ぐに部屋に戻ってください。それから伊藤さんはナースセンターまで来て頂戴ね。お話したいことがありますから」
渋々伊藤は早奈枝の指示に従ってナースセンターに入った。
「ねえ?伊藤さんは美沙さんのことが好きなの?」
「はい、好きだから誘いました」
「あなたは前にも違う女性患者さんを誘っていましたね。私は知っていますよ」
「それは・・・断られたから違う人を誘ってみようと美沙に声掛けただけです」
「もうその人退院されたから良いと思ったんでしょ?あなたとのこと電話して確認してもいいのよ。本当のことを言いなさい」
「早奈枝さん、ひどいですよ。恋愛は自由なんじゃないんですか?」
「ここはナンパするところじゃないのよ。みんな何らかの精神的な悩みとかストレスとかで入院しているの。あなたのようなことをされると、せっかくの治療が台無しになってしまうって言うことが起こりうるのよ。解る?」
「治療って、エッチ出来るようにすることだろう?ボクが誘っても相手が納得すれば強引にするわけじゃないから問題ないだろう?」
「女性の中にはね、依存症で治療している人もいるの。そういう人はエッチを我慢しないといけないのよ。誘惑に負けやすいことを利用して抱こうとするのは許しませんよ」
「美沙がそうだというのですか?」
作品名:「恋愛病院 不倫病棟」 第三十六回 作家名:てっしゅう