木枯らし
必死にしがみついてるものを吹き飛ばしてしまうから
昨日は栃の木の大きな葉を
みんな飛ばしてしまったから
今夜はカサカサと栃の葉が
あっちに飛ばされこっちに飛んでくるように
電線のヒューヒュー鳴る音に混じって聞こえてくる
僕の心の中にある心配ごとも
飛ばしてくれたら嬉しいが
君に頼んだら大切にしまってある思い出までも
飛ばしてしまいそうで心配だ
木枯らしはうるさくて寝付かれないけれど
布団の中にいると
いろいろ思い出すこともあるよ
だから君の事は好きではないが嫌いでもないよ
君が来ればもうすぐお正月も来るから
君が凧も空高く揚げてくれたね
でも君が来ると、とってもうるさくて寒いんだよ