意味を持たない言葉たちを繋ぎ止めるための掌編
the world is beautiful
朝露に濡れた葉っぱの冷たさに、
頬を撫でる潮風の香りに、
眩しいほどに鮮やかな空の青に、
夕立に濡れたアスファルトの匂いに、
太陽の光を反射する高層ビルの硝子窓に、
公園ではしゃぎまわる子供たちの満面の笑みに。
ありふれた日常の風景にどうしてこんなにも心が落ちつくのだろう。
息をのむほどに美しい世界に僕たちは生きている、
きっと。
作品名:意味を持たない言葉たちを繋ぎ止めるための掌編 作家名:篠谷未義