真理子の勇気
真理子は空の容器を持ってクラスに戻った。
「ごめんね。明日は寒い思いはさせないからね」
職員室に戻ると真理子は先生方に呼び掛けた。
そして、灯油募金を提案した。
教頭の机に募金箱を作った。
真理子は千円札を入れた。一リットル60円位であった。
クラスは21あった。毎日6000円集めるのは50人の職員からでは大変であった。
840人の生徒からなら、100円の寄付があれば10日の灯油が確保できる。
職員の寄付は自分たちの分で、生徒たちにも寄付を呼び掛けることにした。
教頭に相談すると
「強制で無く自発的なら・・・」
との回答であった。