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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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灰と真珠

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 でもね、この話にはまだ続きがあります。男のいたところには灰がちらばっていました。何とそこから、青い大粒の真珠に似た光の球が現れました。その球は、ゆっくりと宙に浮かびました。

 すると、空から白い大粒の真珠に似た光の球が降りてきました。青い光の球と白い光の球は、くっつきそうな位置で一度動きを止めました。そのとき、白い光の球から声がしました。
「迎えに来たわ」
「あなたはもしかして…」
 うれしいことに、青い光の球からも声がしたのです。青い光の球はうれしさに少し沈黙したあと、こんな声を発しました。
「よくあの踏み切りにいた人かい?」
「ええ、そうよ」
 これを聞いて、青い光の球はもう何も言いませんでした。そして、白い光の球は、まるで青い光の球を導くように空高く上っていきました。青い光の球は、白い光の球に付いていきました。


― やがて、二つの光の球は、真珠の門をくぐったのでした。
 
作品名:灰と真珠 作家名:藍城 舞美