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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「恋愛病院 不倫病棟」 第八回

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さて今日は恋愛病院の入院患者さんを対象に、鉄男医師が悩み相談を聞くカウンセリングデーになっていた。

不倫病棟の食堂に机が置かれ、鉄男とその両隣に里紗、早奈枝が座って、向かい側のテーブル席には多くの患者が座っていた。

「お待たせしました。では質問がある方手を上げてお話しください」

里紗のあいさつに続いて手を挙げた男性が話し出した。

「先生、私は今朝友人からのメールでとても気になることを聞かされました。恋愛ではないのですが聞いてもいいですか?」

「構いませんよ。答えられることには全力を尽くします」

「ありがとうございます。メールには友人がガンになったと書かれていました。大腸がんらしいです。それでどうすればよいのかボクなりに返事をしてあげたいのですが、全く知識が無いので困っています」

「う~ん、難しいですね。まずは専門の病院での入院治療でしょうけど、ご本人は不安でしょうね。あなたが支えになってあげることが一番です」

「そう思っています。ボクがここに入院する原因の一つがその人との関わりだったので、責任を感じます」

「奥様では無いですよね?女性の方ですよね、お相手は?」

「ええ、そうです。詳しく病状を聞くのが怖くて、もし余命何か月とか聞かされたら・・・」

「わかりますよ。一度入院されているならお見舞いに行かれてください。今の医学は進んでいるので、よほどのことが無い限り助かると思います」

「わかりました。明日にでも駆けつけます」

男性は外出許可を受けて、彼女が入院している癌センターへと向かった。
数か月ぶりに会う彼女は少しやつれていた。精神的なショックがそうさせたのであろう。

診断は末期ではあったが、化学療法と手術による摘出で回復が見込めるだろうとの予測であった。時々訪問する約束をして再び恋愛病院へと帰ってきた男性はその足で鉄男に相談した。