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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「幸せの交換」 最終回

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経済的にも家庭的にも不満の無い私が離婚のリスクを冒してまでも野口と関係するのは何故なの?と登志子も恭子も言うだろう。
閉経を前に男性ホルモンが強く作用して性欲を高めていることがこの世代の浮気の原因の一つだと聞いたことがある。
タバコを吸わない人にはタバコを必要以上に吸う人の気持ちが解らない。

毎日のように晩酌をして酔っぱらっている人には、お酒を飲まない人の何が楽しいのか聞きたくなることと同じで、セックスを満足させてもらえない私がある程度満足させてもらってから卒業している同年の人たちから非難されることには抵抗がある。
女として生まれてそしてより感じる身体を持っている私は自分に言い聞かせながら野口との関係を続けてゆく。

やがて時が経って魅力的じゃなくなってきたら自分から卒業したい。
その時まで体を鍛えて、美容に気遣ってきれいと言われ続けることが最後の楽しみかな。
下半身を鍛えてより強く野口の男性を締め付けることで最大の感度が得られることも知った。肉体の衰えが精神や性欲の衰えと一致する。

もしかしたら、60を過ぎれば緩やかな結びつきが心地よく感じられることになるかも知れない。そうしたら私もイク気持ちよりながく肌が触れ合っている気持ちよさを感じることが出来るのだろう。そこに来て初めて精神的な満足が肉体の満足を越えてゆく。

そうなれば夫と仲良くしたい。
それまであなた・・・今の私を許してね。

「幸せの交換」 終わり。