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チューしてあげる

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ぼくは大切にあの松の木から投げてもらった柿を両手で包みながら歩いた。言い付けられなくてほんとうに良かった。
---良かった、良かった。---許してくれたのだ。
うれしくてしようがなかった。ぼくは白い土塀の通りから誰もいない路地に入った。おいしそうだと手の平で何度も磨いて、橙色の果物に大きな口を開いてかぶりついた。思わず、ペッと地面にはきだした。しぶ柿であった


                   (原稿用紙35枚)
作品名:チューしてあげる 作家名:島中充