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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「恋愛病院 不倫病棟」 第三回

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「里紗、いいか、患者さんが妊娠しやすいように体位と十分な前戯を施せるよう指導してやってくれ」

「はい、院長、では後背位とあれを使って十分に患者さんが濡れるようにすればいいですよね?」

「そうだな。黒いやつが良いぞ。電池を新しくしておきなさい」

「わかりました。今夜ちょっと私が試しておきます。よろしいですか?」

「う~ん、あくまで機械のチェックなんだぞ、心得て使うように」

「もちろんです」

この夜、不倫病棟では深夜にビ~ンと言う振動音と、かすかに「ア~ン」と言う黄色い声が、寝静まった廊下に響いていた。

治療に期待を膨らませて、伊東夫妻は病院にやってきた。そのまま、五階にある不倫病棟へ案内され、入院手続きが取られた。
怪しげなムードの病室はいやがおうにも二人の気持ちを高めていた。

「それではわたくし担当の里紗と言います。これから指示に従って始めさせて戴きますので、裸になってベッドに寝てください」

言われるままに夫婦はそうした。
持ってきた箱を開けると出てきたモノは二人を驚かせた。

「これ使った経験ありますか?」

「いえ、無いです」

「では、わたくしが奥様にしますのでご主人は見ていてください」

スイッチが入る。ビ~ンという音と先がクネクネ動き出した。里紗は優しく胸とお腹には這わせ、続いて茂みから下にゆっくりと下げて行った。

「ではご主人、奥様は十分に濡れていますので、挿入なさって下さい」

「は、はい」

「出そうになったら、後ろからの体位でフィニッシュしてください」

「初めからそうします」

里紗は出し終えた夫にそのまましばらく抜かずに重なっているように指示した。
数分が過ぎ、身体を離しても良いと許可した。
三日間同じことが続けられ、伊東夫婦は退院していった。

「鉄男先生の指示通りにいたしましたが、結果はどうなるのでしょうね」

「里紗くん、あの二人はキミの治療のお蔭できっと毎日仲良くしていると思うぞ。それこそが大切な事なのだ。子供は天からの授かりもの。たとえ恵まれなくてもお互いに労りあい、気遣いながら暮らしてゆければ、今回の診療は大成功だよ」

里紗は鉄男の言いつけを守らずに機械のチェックを続けていた。
不倫病棟では今夜も「ア~ン」の声が響いていた。