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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「恋愛病院 不倫病棟」 第三回

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鉄男の前に座っている女性患者はすらっとした飛び切りではないが、美人に入る37歳の伊東と名乗る人妻だった。

「今日はどうされましたか?」

「はい、夫のことで・・・そのう~悩んでいます」

「浮気でもされているのですか?」

「はっきりとはしませんが、そんな気がしています」

「証拠はないけど、ピンと来たというわけですね?」

「ええ、最近私の前でスマホいじらなくなりましたし、お風呂に入る時も持ってゆきます。これって怪しくないですか?」

「ご主人に、誰とメールやっているのとか、どうしてお風呂まで持ってゆくの、とかお聞きになりましたか?」

「いえ、それは聞いていません」

「どうしてですか?疑わしく思われるなら聞くべきでしょう」

「夫に嫌われないかと心配で聞けません。私たちは結婚して10年になりますが、子どもに恵まれません。お互いに検査はしたのですが異常はないとのこと。夫婦生活もそういうことで親の期待に応えられずにプレッシャーになっています。そのことでストレスを感じてひょっとして浮気をしているのではないかと、勘ぐるようになりました」

「そうでしたか。妊娠に関しては専門医ではないのでお答えできませんが、妊娠しやすいセックスなら教えることは出来ます。ご主人を疑う前に、一度試されてみてはいかがですか?」

「先生の言われる方法で仲良くすれば、本当に子どもが出来るのでしょうか?」

「確実と言う保証は出来ませんが、そもそも妊娠させる条件を十分に満たしている行為を行っているのか、という事もありますので、今度ご主人とご一緒に診察を受けてみてください」

「夫と一緒にですか?浮気を疑っていることを話されるのは困ります」

「そんなことは申しませんよ。お二人の行為を見させていただいて、注意点を指摘するだけです」

「えっ?私たちがここで・・・するのですか?」

「ご心配はいりません。女性の担当が見させて戴きますので、奥様には普段通りになさっていただければ結構です」

「普段通りにですか、はい解りました。子供が授かるのであればこの際どのような事でもいたします」

「一番妊娠しやすい日の前後三日間ほど入院して治療しましょう」

鉄男は排卵誘発剤などを使用するのではなく、二人の愛情の高まりを利用して妊娠しやすくするという方法を授けようと考えていた。
看護士の里紗を呼びつけてこの治療の担当を頼んだ。