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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「もう一つの戦争」 敗北と幸一の運命 9.

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二機目も同じように撃墜した。
三機目は適わないと思ったのか方向転換して逃げて行った。追うこともなく先を行く仲間たちに追いついた。

「偵察機だったようだな。一機逃がしてしまったよ」

「中尉殿、お話しには伺っておりましたが素晴らしい腕前に感服いたしました。心強い気持ちになっております」

「そうか。あいつらを倒すために飛んでいるのではないぞ。目的は敵艦船だ。それも空母を狙え。間もなく視界に入ってくるぞ」

沖縄戦が事実上終わったのが六月二十三日。
第三十二軍司令官牛島満(うしじまみつる)中将、参謀長長勇(ちょういさむ)中将が自決して戦いは終わった。
日本軍の戦死者は陸軍67900、海軍21500、合計89400。
一般住民の死者は十~十五万人と言われる。

アメリカ軍の戦死者は12281(陸軍4582、海兵隊2792、海軍4907)
沖縄の人口は当時約四十九万人。軍はこのうち老幼婦女子十万を疎開させる。
学童七百人以上が犠牲になった対馬丸の悲劇もあったが、敵上陸までになんとか八万人を本土へ輸送していた。

この中にはどさくさにまぎれて本土に逃げ帰る官吏や教職者が後を絶たず、問題となっていた事実もある。
沖縄では軍民が一体となって県民は軍に協力して戦った。