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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「恋愛病院 不倫病棟」 第一回

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「君は彼女さんのことを心から愛しているのかね?」

「そんなこと、当たり前だろう。だからこうなったんじゃないか」

「それは違うぞ。彼女さんのことを愛していたならもっと気遣うべきだろう。女性にとって望まない妊娠はとてもつらい経験だ。そのことを理解しないで自分の欲望を果たそうとした罰だ。やはり切断だ!
おい、オペ室空いているか?」

そう言った鉄男の声に、男はこれは本当なんだと泣き叫んだ。

「謝ります。ゴメンなさい。二度とこのようなことはしませんから、先生に斬らないように頼んでくれ」

窮屈な姿勢で彼と合体していた女性は、うっすらと涙を浮かべて、それまで心の中にあった彼への嫌悪感が和らいだ。

「今の言葉は本当ね?ずっと私のことを大切にしてくれる?」

「ああ、本当だよ。おれが悪かった。これからはお前のいう事を聞いて何でもする。愛しているんだ・・・
おまえがいないとダメな俺なんだ」

鉄男はそう言った彼を見て、こう言った。

「心から君がそう感じていることを彼女さんが受け取ったら、けいれんは収まるよ。ゆっくりと抜いてごらん」

そう聞かされて疑うように彼は腰を引いた。
それまでの締め付けが嘘のようにそこは離れた。
みじめに小さくなっていた男性自身を彼は手で撫でてホッとしていた。

「先生、ありがとうございました。これからは二人で仲良く結婚生活を送りたいと思います」

結婚、その言葉を聞いた彼女は彼にしがみついて喜びの涙を流した。

「待たせたな・・・おれが優柔不断だった。これからは今までの分を取り返すように働いてお前を幸せにする。約束だ」

その約束のキスは彼女にとって人生で一番嬉しい瞬間でもあった。

鉄男はその光景を見て自分が「恋愛病院」で働いていることを誉に感じていた。
しかし、みんながみんなこのように幸せに治療できるわけではない。
これからも試練は・・・続く。