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てっしゅう
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「幸せの交換」 第十七話

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「夜は夫が怒るから出かけられないの。昼間じゃダメ?」

「そうか、束縛しているのかあいつは?」

「うん、そうね。仕事に行きだしてから特にひどくなったの」

「貴子は美人だから解る気がするけど。じゃあ、ランチしよう。何曜日が都合いいの?」

「休みの土日か祝日なら出かけられると思う」

「兵藤は家にいるんじゃないのか?」

「登志子たちとランチすると言うからいいの」

「そうか、じゃあ今度の日曜は代休になっているから十二時位に梅田で会おうか?」

「梅田?人が多いからいやだわ。大阪城公園の近くのホテルオークラのロビーにいるわ。ダメ?」

「オークラか・・・いいけど」

「じゃあ、時間だから切るね。楽しみにしてる」

「うん、その時に」

何を私は楽しみにしていると野口に言ったのだろう。
そして、聞いて欲しいこととは何だろう。
あっという間に週末が来た。

「あなた、登志子たちとランチしてくるから出かけますね。帰りは遅くならないと思うけど、連絡します」

「うん、楽しんでおいで。遅くなるなら夕飯は外でもいいぞ」

「大丈夫よ、帰ってくるから。では行ってきます」

すこし夫には気が引けたが、ランチしてくるだけだからいいのだと自分に言い聞かせた。
野口に会おうと思ったのは、単純に聞いて欲しいことがあると言われたことだ。
登志子に言われた夫と友達なんて関係ないと言う意味はこういうある種安心できる付き合いのことを危険だと言ったのだろうか。