ヴァリング軍第11小隊の軌跡(仮)
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そして樹音は部屋を出て外へ行き封筒を開けた。
一枚の紙が入っていた。
合格おめでとうございます。
貴方がこの試験に受かる事を願って
神の御加護が有らん事を。
と書かれていた。そこへ面接室まで案内してくれた女の人が樹音の元へ来た。
「樹音・ヒサカタ様。これから貴女を合格した受験者達が待つ場所まで案内しますので、こちらへ」
「は、はい!ありがとうございます!」
たった5分程度歩いた場所に一つの船があった。そこにはさっきまで控え室で一緒だった受験者達が10人ほどいた。樹音は案内をしてくれた女性にお礼を言って船に乗り込んだ。一人だけ私服でかなりの場違い感があるが誰も何も言わなかった。そして勘が良い者はこの時既にさっきの音色の正体が樹音である事に薄々は気付き始めていたのだった。
そして樹音の後にもう一人、少女の受験者がこちらに走ってきた。樹音と同じ私服だ。
合計12人の内……軍人学校の学生が10人
……一般が2人
という結果になったのだった。
そして受験者達を待ち受けていたのは波乱に満ちた命懸けの試験だった……。
作品名:ヴァリング軍第11小隊の軌跡(仮) 作家名:鳶織市