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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「幸せの交換」 第十二話

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「あなたもしかしてその親友の彼女のほうが好きになったんじゃないの?」

「そんなこと・・・ダメなことに決まってるじゃないか」

「ふ~ん、顔に書いてあるわよ。しっかりしなさいよ。親友は一生の友達だから傷つけたらダメになるよ。女なんてたくさんいるから目の前の子しか居ないなんてこと思わなくていいからね」

「母さんは何が言いたいの?おれが親友の彼女を誘惑するとでも思っているのか?」

「ううん、紹介してもらった彼女のいいところ見つけて、あなたが優しくしてあげればきっと振り向いて好きになってくれるって思える。それがダメでも親友の彼女に手を出したら・・・ダメよ」

「母さんは父さんとどうして結婚しようと思ったんだよ?」

「どうして?好きだったからよ」

私はうそをついたのかも知れない。

「ふ~ん、父さんはきっと母さんの容姿に惚れたって感じるけど違う?」

「ええ?そんな風に思っていたの?」

「そりゃそうだろう。父さんも若いころはきっとイケメンだったように思えるから、母さんもひょっとして外見に惚れたってこと?」

「あなたには言うけど、お父さんは親友の彼だったの。横取りしたんじゃないよ。別れてから付き合うようになったの。仕事もちゃんとしてたし、とても優しい人だったから結婚相手としては申し分なかった。お祖母ちゃんたちも賛成してくれたしね。不満は・・・なかったんだよね」