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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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みずみまきのおもいで

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 私の体は水でできていました。蒸発を防ぐために、全身が毛で覆われていました。そのために人間扱いされず、ただ母が言い残したことを守るために生きてきました。
醜いお前でも役に立つことがある。その言葉が本当であると知らされたのは、あなたに会ったからでした。私は生涯あなたのために役に立ちたいと想いました。でもそれはあなたが野菜を作っている時だけと知りました。会社に勤めれば役には立てません。それならばあなたが心配していた東京の水不足を解消させてあなたに喜んでもらいたかったのです。水を使い果たし死んでしまうでしょうが、私は生き返るかもしれません。

 10年後、明はまきに似た女性と結婚した。明はまきの生まれ変わりと信じた。