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てっしゅう
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「幸せの交換」 第十話

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「そんな風に考えたのならそれでいいよ。お前は所詮おれと登志子とのことを嫉妬していたんだろう。それが今の言葉になったとやっとわかったよ。おれたちはもうダメだな。考えとくけど、子供たちにはまだ言うなよ。本当のことは俺から話すからな」

「登志子とのことで嫉妬なんかしてないよ。バカじゃないの。あなたが登志子に嫉妬してるんじゃないの?野口さんに寝取られたから」

「そこまで言うか・・・もういい、気分悪いよ。同窓会で何を話してきたのか解らないけど、もう俺にかまうな。お前も探すようにおれも代わりの相手を探すよ」

夫はかなり興奮した口調で私を責めた。それに言い返していた自分もかなり興奮していたことは事実だった。売り言葉に買い言葉は二人にとって決定的な破滅をもたらすようになっていた。

長男の受験が始まったころから私と夫は別の部屋で寝るようになった。
それは遅くまで勉強している息子の世話をしたかったのと、その時期に夫婦が歓びあっているのもバツが悪いと思ったからだ。
夫に誘われてラブホに行ってはみたが、特に変わる様子もなくさっさと済ませて自分はアダルトビデオを観ているだけになっていた。