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Hysteric Papillion 第18話

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皿洗いとか、お風呂掃除とかかなぁ…なんて呟いてみると、『チッチッ』と指を振られた。

「…こういうのなんてどうかなー?」

その言葉に首をかしげていた私の首筋に、薫さんはチュッとキス。

なんだか、吸血鬼に血を吸われてるみたいな感じ。

時間をかけて、柔らかくて薄い首筋の皮膚に3回くらい音を立てた。

「…ちょっと…痛いです」

そうつぶやいた私に、唇を離した薫さんはそばの棚にあった鏡を手渡す。

「ごめんごめん。…はい」

その鏡を覗けということらしく、素直に自分の姿を鏡に映してみる。

いつもと変わりない顔…と思っていたのに、薫さんのくちづけた場所には、点々と赤い跡が残っている。

「…??」

「宥稀ちゃん、みんなにばれると大変かもね?だってそういうところにキス、自分じゃできないもんね?」

「じ、自分じゃできない…ばれると大変…!!」

た、大変だよ!!

冗談抜きで大変だよ!!

自分じゃキスできない場所にこういう跡が残るなんて…それは、恋人がいて、その、そういう関係であって…。

「どうしてくれるんですかっ!!明日体育あるのに!!」

「大丈夫よ。ギリギリ隠れる場所にしたから♪」

「え…えー…!?」

でも、そんなに責められないのはどうしてなんだろ…ペナルティになってないような…。

そうやってワーワーしていたとき、携帯電話のコール音がなった。

私は、なんだか恥ずかしくなって薫さんの元から逃げるように電話に飛びついた。

「もしもし、…あ、桔平ちゃん?」

『ゆ、宥稀か!?頼むから助けてくれ、センパイが…センパイがーっ!!』

「え?センパイが何?よく聞こえないんだけど…って、切れちゃった…」

カチャンッとそのまま閉じて、私は首をかしげていた。

「あら、桔平君から?」

「そうなんですけど、切れちゃったみたいで…なんか、センパイがどーとか、こーとか」

「やっぱり…」

「何が、やっぱりなんですか?」

「うーん…友希君、けっこう…ねえ」

けっこう…ねえって…しみじみ言われても…。

「ま、後は2人の問題だし…」

2人の問題ってことで片付けていいのかなぁ…。

何か心配だなー、明日会えるといいけど…。












11時前、薫さんにギュウッと抱っこされて、おやすみをした後、自分の部屋のベッドに入った。

おやすみのキスをされたところを何度も触りながら、ふとんをかぶる。

薫さんは、まだ何か仕事があるらしい。














いつまでもこの幸せが続きますように…。

平凡な幸せが続きますように…。

















ただ、明日の体育、どうなるんだろ…。