「幸せの交換」 第三話
兵藤直樹を待っていたわたしはやっぱり会いたくないと思い直し帰ろうとしていた。
タイミングが悪いというのか振り返ったらそこに笑顔の直樹が居た。
「やあ、お待たせ。早く来てたんだね」
「うん、遅れると悪いと思ったから・・・」
ウソをついた。
「嬉しいね。中へ入ろう」
カウンター席を選んで並んで座った。水割りを飲みながら直樹は話し出す。
「おれと登志子さんが別れた理由知ってる?」
「ううん、聞いてないよ。登志子仕事が忙しくて会えないと言ってたからそれが理由だと思ってたけど違うの?」
「あいつさあ~おれに内緒で野口と付き合ってたんだよ」
「えっ?それ本当?別れてから付き合いだしたんじゃないの?」
「いいや、同時なんだよ。別れを言われて理由聞きただしたら、野口さんと付き合うからって言われたよ。なんで?と言ったけど、はっきりとは言わなかった。金持ちと仲良くしたかったんじゃないの」
「そんな子じゃないわよ、登志子は。お金じゃないと思うけど、あなたに欠点があったんじゃないの?思いだせない?」
直樹はそう聞かれて、自分が早漏ですぐに終わっていたとは言い出せなかった。男のプライドもあったからだ。
タイミングが悪いというのか振り返ったらそこに笑顔の直樹が居た。
「やあ、お待たせ。早く来てたんだね」
「うん、遅れると悪いと思ったから・・・」
ウソをついた。
「嬉しいね。中へ入ろう」
カウンター席を選んで並んで座った。水割りを飲みながら直樹は話し出す。
「おれと登志子さんが別れた理由知ってる?」
「ううん、聞いてないよ。登志子仕事が忙しくて会えないと言ってたからそれが理由だと思ってたけど違うの?」
「あいつさあ~おれに内緒で野口と付き合ってたんだよ」
「えっ?それ本当?別れてから付き合いだしたんじゃないの?」
「いいや、同時なんだよ。別れを言われて理由聞きただしたら、野口さんと付き合うからって言われたよ。なんで?と言ったけど、はっきりとは言わなかった。金持ちと仲良くしたかったんじゃないの」
「そんな子じゃないわよ、登志子は。お金じゃないと思うけど、あなたに欠点があったんじゃないの?思いだせない?」
直樹はそう聞かれて、自分が早漏ですぐに終わっていたとは言い出せなかった。男のプライドもあったからだ。
作品名:「幸せの交換」 第三話 作家名:てっしゅう