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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「もう一つの戦争」 舞い降りた天使 5.

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「私は無くなった父親が国会議員をやっておりました。地元の選挙区で亡くなるまでずっと再選を果たしていました。祖母は養女で、大久保姓を名乗っていました。亡くなった祖父の仕事の関係で東京に引っ越して、父を養子に迎えて今の母親と結婚しました。家族が増えて父は新しく住まいを移しました。しかし、父が亡くなってまた祖母と一緒に暮らすようになりました」

「お父様の住まいからお母様の実家に移られたと言うことなのね?」

「はい、そうなります」

「兄弟は居なかったの?」

「いいえ、兄も弟もおります。兄は結婚して私たちが住んでいた父親の建てた家に住んでいます。お嫁さんと母親の仲が悪くて、祖母の面倒を私と一緒に見ようと母親の実家に引っ越しました。女ばかりでケンカしますが、介護とか考えたらこれでよかったのだと思っています」

「ふ~ん、いろんな考えかたがあるものね。それにしても父親の家を出るだなんて、亡くなったお父様が悲しまれるんじゃないのかしら?」

この時代は姑の言うことに逆らえないのが嫁の立場であった。