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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「もう一つの戦争」 舞い降りた天使 3.

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「今都内と言ったな。住んでおったのはどこだ?」

「はい、上野です。上野駅と浅草寺との間ぐらいです」

「そうか、浅草か。いい所だ。歳はいくつだ?」

「二十八です」

「結婚はしているのか?」

「独身です」

「そうか。その歳でまだとは縁がなかったのか?余計なことだな。答えなくともよい。では本題だ。正直に話すのだぞ。昭和十六年に来てしまったと言ったな。ではいつから来たというのだ?」

「信じて下さるのなら申し上げますが、今から七十四年未来の平成二十七年です」

「なんと!七十四年後の未来からやってきたと・・・それを信じろと言うのか?」

「信じなくても構いませんが、ウソをつくならもっとましなことを言います」

「なるほど、そうだな。そんなたわけ者でも言わないようなことを真面目な顔で言うのだから信じたいのだが、何か証拠のような品物を持ってはいないのか?」

「スマホは車に入れてありましたが、財布も含めて無くしてしまいました。地震のせいで慌てていて体一つで避難しました」