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ハヤト

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私は十五歳の女子高校生でした。
父は出版業の社長をしていましたが、小さな会社である上、借金まみれでした。
母は他界して私は父子家庭で育ちました。
私は高校に上がると同時にバイトをしてその借金を返していきました。
父に対して軽蔑の一例として、学校で詩を投稿する為、思春期の悩みというテーマで、詩を書き提出し、選ばれた作品が全国へ送られるのですが、私はその話を父にしました。すると父はこう言いました。
「カンナ。(私の名前)作品は奇妙でなければならない。普通であってはいけない。そうでないと、商品価値がない」
 思春期の私にそういうのです。
私は付き合っている彼がいました。ハヤトといいます。ハヤトは親が離婚していて、父がいないので台湾人の母親に育てられました。その台湾人の母親も二番目の母親で血は繋がってないそうです。
ハヤトは決して学業ができない訳でもないし。スポーツもできる方だったのですが学校にはほとんど来ませんでした。教師の事も敬っていなかった様ですし、大学進学も全く考えていませんでした。
ハヤトが大学進学に真剣に取り組まないのも無理がありません。
 ハヤトは末期の肺がんで余命5年二十歳まで生きられるか分からないのです。
作品名:ハヤト 作家名:松橋健一