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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「もう一つの戦争」 舞い降りた天使 2.

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女将の知らせで五十六は一人でやってきた。裕美子の着替えた姿にちょっと驚かされた。

「待たせたかな。先ほどとは見違えるほど素敵なお嬢さんに見えるぞ。食事を一緒にしながら話そう。お腹が空いているだろう?」

「ありがとうございます。お腹は正直ペコペコです」

「そうだろうなあ~遠慮はいらん。それもお前の話しだいになるかも知れんが、ハハハ」

映画に出てきた印象とは違う目の前の五十六だった。年は父親ぐらいに感じた。
女将によって運ばれてきた海の幸と山の幸が贅沢に盛られた大皿はいつも五十六がここで逗留するときに出されるものだった。

「お前は先ほど変なことを話していたな?今は昭和なのかと聞いたのはどうしてだ?平成とか言っていた意味は何だ?」

「私にもよくわからないのですが、自分が居た時代から昭和十六年に来てしまったということの様です。祖母と入浴の最中に大きな地震に見舞われ、気が付くと祖母も居なくなり、都内からここに場所も移っていました。本当に何が何だか解らないのです」