ゴキブリ勇者・クラウン商会編
女「ん、なんだい?このビデオは」
魔王「あ、それは絶対見んなよ。マジでヤバイからな」
男「なになに、18禁のたぐいとか?」
魔王「まぁ、18禁に代わりはねぇだろーが……。
女の人が拷問されてる映像なんだよ」
男「魔王様、まさか……」
魔王「ふざけんなよ、好きでこんな悪趣味なもの見るわけねーだろ!
……クラウン商会の教祖の犯行を映したビデオなんだよ」
男「そう……これは俺が悪かった。ごめんね」
魔王「ったく……俺も今ちょっと吐きそうなんだぞコノヤロー。
クラウン商会はこれを使って全部教祖のせいにしようとしてやがんだ。
まぁ、そんな手じゃ俺は誤魔化されねーけどな」
女「でもまぁ、責任の所在を明らかにするのは難しそうだけどねぇ……。
それに確か、教祖は死んだんじゃなかったっけ?」
魔王「ああ……このビデオに映ってる女の人の妹に刺し殺されたらしいな」
男「天誅ってやつか……おーこわ」
魔王「ってより、クラウン商会が仕組んだ教祖の口封じだろうな。
全く心がささくれちまうよ」
女「なんだか恐ろしいやつらを相手にしてるのかね、私たちは」
魔王「逃げ出したいか?」
男「別に?良い暇潰しになるしね」
女「私も、アンタが決めたことならついてくよ。
でも、一人で全てを抱え込むんじゃない」
魔王「うん……ありがとな」
男「じゃー、ちょっと息抜きに散歩でもしようか。
魔王様もお面してていいからさ」
魔王「いや……今日はお面はやめとく。辛くなったら帰るから」
男「そう?強くなったねまっちゃん」
魔王「まぁな、そろそろ強くならなきゃなんねーだろ。
ヤベェの相手にしてるわけだしな。
じゃ、行くか!」
スタスタ
ー終わりー
作品名:ゴキブリ勇者・クラウン商会編 作家名:オータ