イグアナは方舟に乗って
第六章 夜中
珍しく夜中に起きてしまった。
普段起きてもトイレ行っても
ベッドに入ればあっというまに寝れてしまうんだが
どうやら今夜は違うらしい。
妙に頭が冴えている。
研ぎ澄まされているといえばいいだろうか。
毎朝こんな気分で起きられら
一日の始まりとしては最高なんだろうなと
紅茶をすすりながらタバコを吸ってみた。
毎朝のきまった儀式になっている
紅茶+煙草タイム。
時計は1時半を指している
もう一度寝てみようかとベッドにはいったものの
どうもそんな気分にはなれない。
諦めて
たまには夜中のオアシスでも見に行こうかな。
あそこの天井には満点の星空があるはずだ。
いやこの無駄にでかい舟から外をみれば
腐るほど星なんてみれるのだが
やはり地球からみた満天の星空とは
心に刺さるものが違う。
俺自信はオアシスに入っていけないので
オアシス内にある定点カメラから
この地球と同じように作られた
満点の星空をみることにしよう。
オリオン座はすぐに見つけられた。
そうやったぼーっと過ごしていると
どうやらイグアナも起きてきたようだ。
気づけば俺は3、4時間こうやって
ボケッとしていたらしい。
こりゃ昼間眠くなるな…
諦めてそのままイグアナの観察をすることにした。
イグアナは起きると
顔を洗い
アボカドの水を変えて
朝ごはんを食べるようだった。
どうやらアボカドに根が生えて
喜んいるようだ。写真を撮って日記みたいなのもを
ナビアに書き込んでいる。
さながら夏休みの宿題の朝顔だ。
作品名:イグアナは方舟に乗って 作家名:Iguana.T.A