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イグアナは方舟に乗って

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第二章 俺の日々


オアシスも彼<アーク>によって
管理されているので
正直俺にはする事がない。
しかしレポートを作って
地球に送ることは俺にやらせてもらえている。
だってそれくらいしか
することがないのだ(笑)


このオアシスのなかには
小さな友達が1人住んでいる。
あまりにも暇な俺が
アークに手伝ってもらいながら作った
爬虫類と人間のDNAを掛け合わせたキメラだ。
緑色の肌をした小さな人型の生物は
今日もふらふらと巨大なオアシスの中を
日々探検している。


この生物に
イグアナと名前を付けてみた。
彼の行動を監視するのが
毎日の日課であり、唯一の楽しみだ。


イグアナにとってここは
地球の森にいるような感覚なのだろう。
オアシスの壁にはスクリーンが張ってあり
まるでどこまでも続くかのような
景色になっている。
まだまだ科学が発展していなかった
世界が平らな世界だと信じられていた頃の
地球義のように周りは滝になっている。



イグアナには
人間でいえば10才程度の知能がある。
自ら知りたいことは
この船のネットサーバーに
つながっている
小さなインターフェイス<ナビア>で
調べられるようにしている。
もちろんこちら側である程度の
閲覧枠を制限させてもらっているが。

ある日彼の部屋の片隅に
アボカドの種をそっと置いてみた。


どんな興味をもつのだろう。