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戦国雑談 第1話 今川家襲来

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「滅相もございません。」
「そちを第一の功労者とする、褒美じゃ受けとれ」
「承知しました。」
この男の正体は梁田政綱(やなだまさつな)という。
信長の草(忍)である。
直接戦い義元の首を討ちとったものではなく、草を一番と認めたのである。
信長は情報の大切さを知っていたからである。
梁田の働きなくして織田家の存続はなかったのである。

その頃もうひとつ大きな事件があった。
「義元公討ち死に」
「それはまことか?」
「はい、今手の者が調べてまいりました。」
「そうか」
「殿どうされますか?」
「今川には人質としたいた身、義元公がいなくなったのなら今川に従う必要はない」
「では松平家を再興されますか?」
「家臣一同待ちわびておりました。」
「してこれからいかがいたしますか?岡崎城にはまだ今川の者がいます。」
「ではまず、我ら松平家の菩提寺に行こう。そこで今川の動きを探るのだ。」
「承知」
松平軍は菩提寺へと向かった。
「申しあげます」
「今川軍が岡崎城から撤退、駿河に逃げました。」
「そうか城を捨てたかなら拾っても文句は言われないな」
「はい、今こそ岡崎城に戻りましょう。」
元康は全軍に告げる。
「これより岡崎城に入る。皆、異論はあるまいな」
「おー」
「全軍進めー」
「えいえいおー」
「えいえいおー」
こうして松平元康は岡崎に入った。
このとき元康はや義元からもらった「元」の字を捨て、「家康」と名乗った。
松平家が三河に復活。それと同時に一時期人質として送られていた、織田家と同盟を結ぶ事になる。

「信長様この度はお呼び頂きありがとうございます。」
「そちも元気で何よりじゃ」
「まさか義元公を討たれるとは驚きました。」
「本陣に家康がいなかったから出来たこと義元公には感謝しないとな」
「私めがでございますか?」
「家康殿はお強い、あの雪斎から教わった戦上手じゃ」
「そんなことはございません、信長様の兵が強いのでしょう」
「いや我が軍は弱い、が、その力を補う術を持っているそれだけじゃ」
「なるほど、恐れいりました。」
「家康殿、これからわしと天下を狙ってみぬか?」
「天下でございますか?」
「わしはこれから美濃を攻め、それを足掛かりに京を目指す。共に歩まぬか?」
「私でよろしいのですか?」
「家康殿には東を納めて下され、家康殿なら出来る。わしは西を制覇する。よいか。?」
「承知しました。」
「良かった。では同盟の証しとしてわしの娘を家康の嫡男に嫁がせる、異論はないな?」
「承知しました。」
こうして、織田家と松平家は同盟を結んだ。
これからの乱世を渡っていくためである。

つづく