頸動脈
くるくる回る
ハンドル握って
うしろにベースとアンプ積んで
ついでに人も乗っけて
君んちと逆方向に走ってく
パトカー後ろから来てても
黄色い線の上でフラフラ
頭がクラクラする
また君はひとり勝手に怒ってた
70回目の別れる宣言
なんだっていいよもう
ぼくにだって他にお気に入りの人いるし
君がいなくたって笑ってられる
ハンドルくるくる回す
追越車線も対向車も見えない
信号がきらきら光る
頭ん中に信号がちらつく
君の顔がちらつく
目が光ってる
くるくる回って消えない
七色に点滅し続ける
ブレーキなんか踏んでられない
君がくるくる回る
<小説「紫音」に登場する真夜のモデルになった人物が書いた、というイメージです>