33粒のやまぶどう (短編物語集)
魏志倭人伝に〈南至邪馬壹國女王之所都水行十日陸行一月〉とある。
つまり不弥(ふみ)国、現在の福岡市箱崎を起点に南へ、いやこれは間違い。東へ海路10日、もしくは陸路1月で、女王が統治する倭国の首都・邪馬台国に着くという。
そして、〈卑彌呼事鬼道能惑衆年已長大無夫婿有男弟佐治國自爲王以來少有見者以婢千人自侍唯有男子一人給飲食傳辭出入〉。
すなわち女王・卑弥呼は鬼道の宗主。
夫を持たず、高齢(50歳)のため弟が国事を補佐していた。
1、000人の下女を侍らせ、人たちはその姿を見たことがほとんどない。
ただ一人の男子だけが飲食などの世話をしていた、とある。
作品名:33粒のやまぶどう (短編物語集) 作家名:鮎風 遊