33粒のやまぶどう (短編物語集)
愛、な〜るへそ、だけど生きる糧がカミさんの麝香の香りって、オッオー、羨ましい限りだよ!
満席の会場に、四つの『ミ』の一つ、「ねたミ」がぐるぐると渦巻く。されどさすが細川幽斎、カッカッカと高笑いし、びしっと締め括る。
「戦国サラリーマンの皆の者、生き抜くための心の拠り所、プラスワンは他にも創作や武道、音楽に菜園と何でもあるぞ。大事なことは、己にとって、かぐわしきものをまず見つけることじゃ。さっ皆の者、今からでも遅うはない、よって一歩を踏み出されよ」
これに一同、御意!
さて、吉男君はその後どうしたのだろうか?
噂では、三つ心得よりまず『プラスワン』、香しき香りを発する現代の麝香姫との出会いを求め、旅に出たとか、さ。
作品名:33粒のやまぶどう (短編物語集) 作家名:鮎風 遊