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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「夕美」 第四話

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「そうだったんですか。お父様やお母様にその事話されたんですよね?」

「ああ、警察に行ってから名前と連絡先話したから、母親が来たよ」

「お父様は?」

「連絡したけど、用事があったらしく出かけ先だからあとから警察署に行くと言って、何時だったかなあ・・・夜になってから来たんだよ。警察の上の人と話をして、しばらくしたらおれの容疑は晴れたけど、暴力沙汰は許せないから、相手に謝罪してこの件は示談にすると言われた」

「お父様のお力ですね。それでそのまま相手のところに行かれたのですか?」

「うん、早い方がしこりを残さないだろうから、今から行くと言って、そのスーパーに行ったよ。裏の部屋で相手と話して・・・三人で頭下げて、少しお金渡したみたいだったけど、自分の方も早合点したと謝ってくれた」

「よかったですね。解決して。私にはよくわかりませんが、今回の事はお父様のお力だと思いますので、ちょっとは見直されたのではないですか?」

「見直す?親父を?馬鹿言ってんじゃないよ。金で解決したくせに・・・」

「そんなこと言って・・・お金は大切ですよ。生意気なこと言いました、すみません」

「いや、その通りだと思ってるよ。今のおれにはないからな。そのあとで親父が珍しく三人でホテルに泊まろうと言い出したんだ。理由はわからないけど、今回のことを忘れるためにそうするんだと・・・」

「それで戻られなかったのですね。納得です」

「説教が始まるのかと思っていたけど、それはなかった。将来の夢とか聞かれて、中小企業でやりたい仕事探したいと言ったら、案の定そんなこと考えても自分の思った通りの夢は叶えられないって言われた」

「お父様はご自分の後をついで欲しいと願っておられるんでしょ?」
作品名:「夕美」 第四話 作家名:てっしゅう