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てっしゅう
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SF小説「AKARI」 第三話

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医師は直ぐにやって来た。

「目が覚めたようですね。痛いとか気分の悪い感じはありませんか?」

そう話しかける男性を見てAKARIは返事をする。

「ええ、それはないです。ここはどういう施設ですか?」

「国立病院の救急処置室です」

「国立病院?あなたはどういう職種の方なのですか?」

「私は当直の勤務医師で内科の斉藤と言います。あなたのお名前は加古美由紀さんで宜しいですか?」

「医師・・・そうですか。加古美由紀というのですね。過去の記憶が今は思い出せませんので、ご指示通りに従います。すみません・・・」

AKARIは嘘をついた。今の自分の状況を話しても全く通じないであろうことを直感したのだ。
山口は自分が同じ職場の同僚であること、勤務先の事業がどういう内容であるかという事、実家の両親に電話して様子を伝えていることなどを話した。

斉藤医師は記憶に障害が残っていると判断して、精神科の受診を勧めた。
納得して専門の医師と面談をしたが、全く不自然な部分が認められないという結果になった。
斉藤医師はAKARIの状態が健康体で異常が認められないことで、即日退院許可を出し、経過観察をすると告げた。