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紡ぎ詩Ⅱ(stock)~MEGUMI AZUMA~

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 それで、仕方なくツイッターを使うことにした。昨日、ツイッターでその人をフォローしたので、ツイッター経由でメッセージを送ることにした。内容は以前からのファンであること、新規事業を始めたことのお祝いだ。夕方、そのツイートがお気に入りに登録されたと通知が来た。
 些細なことかもしれないが、何かまた勇気を貰ったような気がして嬉しかった。人にはそれぞれ夢がある。たぶん、ここにおられる皆様のそれぞれの夢を持っていることだろう。 成功する人、夢が叶う人はほんのひと握りだけれど、誰もがその夢に向かって歩いている。そのことが素敵じゃないかと最近の私は思うのだ。
 応援している俳優さんが更に活躍することを祈りながら、私も夢に向かって歩き続けたい。
 まるで雨上がりの空のように爽快な気分で、私は今、この短文を書いている。

☆『いろいろな未来~やり直しは何度でも~』


絵はがき集めが趣味の私
ずっと前に文具店でイラスト入りのポストカードを買った
マカロンの絵柄がポップに描かれていて
―どんな味の未来かは選んでみないと判らないよ
そんな文章が添えられていた
絵はがきを見ると、カラフルなマカロンが積み重なっている
黄色 白 ピンク 蒼
確かにね 
未来なんて先のことは誰にも判らない予測できない
明日の自分の運命も知れないのに
一年先ましてや十年後を心配して何の意味があるというのだろう
【もし、この道を選んでなかったら】
【もし、あの道を選んでいたら】
考えてみたら、いちばん意味のない言葉かもしれないね
今の自分は唯一絶対な存在
自分が選んだ道を歩いたからこその【今】
だけど、大切なことが一つある
過去に選択した道は今更変えようがないけれど
今この瞬間から選ぶかもしれない道は変更ができる
未来は何度でもやり直しはできるし、進路変更もできるんだ
どんな道でも選んでみなきゃ判らない
失敗しても良い 気づいたときにまたその時点からやり直せば良い
怖いのは失敗を怖れて一歩も踏み出せないこと
進むべき道を選べないこと

だから私は心の中で【えいやっと】叫んで
深呼吸ひとつして
思い切り飛ぶ 
もしかしたら 目的地までは飛びきれなくて落っこちてしまうかもしれない
それでも良いんだ
落ちたら また飛ぶから
転んだら また起き上がるから
人生やり直しは何度でも
そう考えてゆけば、どんな人の人生にも【絶望】という文字はないかもしれないよ 


☆ 『ひとひらの葉のように』

 廊下の片隅に舞い落ちた一枚のわくらば
 まだ浅い緑色をとどめたその葉の姿は
 眩しかった夏の名残を宿している
 何の葉なのかは判らないが
 次第に薄ら寒さを増してゆく秋の風に流れ流され
 ここに運ばれてきたのだろう
 うち捨てられたようにひっそりと時の流れに取り残された葉は
 何を想い考えているのだろう
 静かなその姿に私はふと人の一生を重ねずにはいられなかった
 
 若い盛りの春夏が過ぎ逝き
 秋が深まれば 老いという名の冬が来て人はいつか人生を終える
だとすれば 廊下にたどり着いたその葉は
 まさしく人生の終焉を迎えようとしているのだ

 廊下の片隅で静かにその瞬間を待つ葉の潔さは
 悔いなく己れの一生を生きた志ある人を思わせる
 たとえどのような生涯であろうと
 人はその終わりの姿を見れば 
 その人の一生がどのようなものだったか自ずと知れるに違いない
 華やかさや成功とは無縁であったとしても
 その最期に自分は真摯に生き抜いたと思える人は幸せだ
 
 翌朝 その場所を通りかかったとき
 わくらばは跡形もなく消えていた
 きっと愛する樹―一つの季節を夫婦のように共に過ごした人の許に飛んで帰ったのだ
 樹に茂る葉が妻なら その葉を宿す樹は紛れもなく夫だろう
 葉はまた生まれ変わって愛する樹にめぐり逢うために
 ひとときの眠りにつく
 長い冬を越えて また新たな一生を生きるために

『心機一転』

 楽しみしていた「長期休暇」もあと数日で終わる
 一人で旅に出てみたり
 好きな本を読みたいだけ読んだり
 普段できないことをしたり
 子どもと向き合う時間をたくさん作ったり

 あっという間に終わった「休暇」の終わりをしめくくるイベントは
 初めての表彰式だった
 名前を呼ばれるのを待つ間は緊張しっ放しで
 筆名を呼ばれ壇上に上がったときには雲の上を歩いているようだった
 賞状を頂いて席に戻ったときには
 嬉しさだけでない言葉にならない感情が胸に迫った

 当たり前だけれど
 これは「始まり」にしかすぎない
 また明日から長い道の最初の一歩が始まる
 まさに気分は心機一転
 私は私らしく歩いていこう
 ただし初心を忘れずに
 向上心を持ち続けて
 私の作品を読んだ人が「何か」を感じるような作品を創り続ける
 小説書きを志したときの最初の夢を持ち続けよう

 さあ 「最初」の作品が私を待っている

 ☆『あした色』

 今日の私は色でたとえるならピンク
 昨日までの色は水色
 思えばグレー一色に塗りつぶされた日々もあった
 いや 灰色の世界の中でなすすべもなく
 ただひたすらあがいていた自分の姿の方をより多く思い出させる
 もがけばもがくほど坂道を転がるように事態は悪くなり
 理解して貰おうと努力すればするほど
 誤解を招くようなこともあった
 涙の中で過ごした日々も何と耐えられたのは
 大切な人たち 夢中になっているものが私を支えてくれたら
 何度つまずいても起き上がり
 おぼつかない足取りで夢をひたすら目指す日々
 不器用な生き方しかできない自分に落ち込み
 また涙した日も確かにあった
 
 そんな灰色の日々を乗り越えて今 私はここにいる
 ここから先の日々が何色になるのか
 それはまだ誰にも判らない
 だからこそ 私はまた真新しい筆で真っ白な新しい日々に向かう
 そして 最初の始まりのひと筆をまっさらなキャンバスにおろすのだ
 明日の私の色
 他の誰にも出せない私だけの色で未来を染めるために

 ☆『私の心はリセット五秒前』

 不思議なもので 一年の終わりが近付くと 心がクリアになってゆく

 その年に起こった様々な出来事が走馬燈のようにフラッシュバックし

 その瞬間瞬間に感じた想いが嵐のように心の中を駆け抜ける

 嫌な事辛かった事 哀しい出来事

 嬉しかった事 やって良かったと思った事 他人の優しさに触れた事

 物事は良い面悪い面はあるのは当然だから

 心には色んな感情や想い出があふれかえる

 そんな雑多な想いにひと区切りつけるのが年末

 前向きに考えれば 長らく囚われていた物事から解き放たれ

 一歩を踏み出す良いチャンスにもなり得る

 いつか新年が来ると「その前の年のすべてがリセットされる」
 
 そういうことを言った人がいた

 確かにそのとおりだ

 いやな出来事も良かった事もすべてが白紙に戻り

 新しい場所から始められる―それが新年だと思う
 
 今 私の心はリセット寸前

 庭師さんの手によってこぎれいに整えられた庭のように

 乱れもなく凪いだ心に戻ろうとしている2015年の今 この瞬間

 2016年