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きんぎょ日和
きんぎょ日和
novelistID. 53646
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お母さんとの電話~ハルマゲドンが…起こる?!…。~

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お母さんから聞いていた話で、
“もうすぐハルマゲドンが起こるのよ。その時に全て終わるの。ハルマゲドンが起こる前に死んだ人たちは復活して永遠の命をもらえるけど、ハルマゲドンで死んだ人たちは復活出来ないの。だからそれまでにバプテスマを受けて神についての証すものにならないと、永遠の命は手に入らないの。証すものになったらハルマゲドンが来ても復活させてもらえるのよ。証す人たちは神の助けをするから、必然的に復活が与えられるの。天の世界がどういうところかを知ってるのは証す人たちだけで、勉強してない人たちは天の世界がどういうところか知らないでしょ?!でも神について証す人たちは、ハルマゲドンがいつ来るかを神から知らせてもらえるから逃げられるのよ。だから死なないって聞いてるわ。勉強を教えてくれてる人からも早くバプテスマを受けて欲しいって言われてるの。バプテスマって水に頭まで浸かるだけなんだけど、水から出てくる時に全ての汚れや今までの間違った行いを拭い去ってくれるのよ。誰も一度しか受けられないの。お母さんも早く受けたくて、一生懸命勉強してるの。あなたはこの宗教を信じてないから、ハルマゲドンで死んで復活出来ないんだからね。お母さんだけ生き延びて、永遠に生きるの。羨ましくないの?!もし永遠の命が欲しくなったら、お母さんにすぐに言いなさいよ。勉強を教えてくれる人を探してもらうから…。”
と今の状況になる1~2年前からお母さんに再三言われてきた。
勉強するかしないかは本人の自由なんだから、強制されたくなかった。
そのことをお母さんにも言っていた。
『どうするかは自分で決める。宗教なんてしたくないし、意味の分からないことなんてしたくない。バプテスマって何っ?!私、仏教だし…、神様なんていないと思ってる。永遠の命が欲しいって自分で決めれるの?!』
といつも私は言っていた。
『あなたは永遠の命欲しくないの?!分からないのは勉強をしてないから…。勉強したら分かるから!!お母さんも証すものじゃないんだから、そんなに詳しくはないの。まだ勉強してる途中だから、何でも分かるわけじゃないの。』
とお母さんも喰い下がらない。
『じゃあ、天国ってどういうところなの?!勉強したら永遠の命が手に入るの?!』
『天国じゃなくて、天の王国ね。まだその王国はないの。ハルマゲドンが来てから、その後に作られるの。勉強したら永遠の命が手に入るわけじゃなくて、バプテスマを受けてその時にベールが外れるのよ。その時に同時に拭い去られるのよ。ベールを外された人たちが、証すものになれるの。バプテスマを受けるとね、ベールが外れて見えるようになるの。だから今は、お母さんもあなたも目にベールが掛けられていて、見えない状態にされてるわけよ。これがサタンのせいなの。お母さんはバプテスマを受けて証す人たちが見えるようになったって言う世界を見たいの。証す人たちになったら今までと見え方が変わるんだって。どう勉強したくなったでしょ?!』
とまた新しい用語が出て来た。
『ベールが外れて見えるようになった世界ってどんな世界?!見えなかった何かが見えるようになるとか?!どんなものが見えるようになったの?!』
と私はまた疑問が出た。
『お母さんもいろんな人に何回も聞いたんだけど、はっきりとはまだ答えてもらってないの。なんかね、共通して言うことが、目が開かれるみたいにパァ~って明るくなるんだって。生まれたばっかりの赤ちゃんはあんまり目が見えないって言うでしょ。それがちゃんと見えるようになったっていう感じっていうのも聞いたかなぁ~。』
『ちゃんとした答えはないんだね。それって、水に潜って息が出来ないと苦しくて、水から出て来て息が出来るようになって苦しさから開放されて楽になったことと勘違いしてるんじゃないの。それと、目が開かれるのって水の中は視界が悪いから、出て来た時によく見えるのは普通のことなんじゃないの?!』
と私は自分の言い分を言っただけなのに、
『そんなことはない!!バプテスマを受ける時には、神からの霊感がそこにはあるの!!お母さんは何人も受ける人を見てきたから分かるの!!水に沈む前と水から上がってきた時の表情の違いをあなたは見てないからそう言うの!!それを見たことないあなたには分からないの!!』
と思いっ切り言い返された。
でも私も言い返す。
『それってただの思い込みだと思うよ。前もって、“水に浸かる前と浸かった後では全然違いますよ。水から上がった後には目が開かれるのです。”って勉強で散々教えられてたら、それが刷り込まれてそう感じるようになってるんだよ。結局、ただの洗脳だと思うよ。お母さんは洗脳されるの好きだからいいと思うよ。』
と言ってやった。
『それをあなたは見てないんだから、好きなことをいろいろ言えるの。そんなに気になるならバプテスマ受けてみなさいよ。それでもあなたがそう言うなら、その時はお母さん信じてあげるわ。今までは洗脳されて来たかもしれないけど、これだけは違うからね!!』
と言うので、
『今までも私はお母さんに、“また洗脳されてるんだ!!”って言ってきて、“これだけは違う。”って毎回毎回言って来たよねぇ~。その度に、“これだけは違うと思ってたのに、…また違った~。”って言ってたよねぇ~。それで、また“これだけは違う。”って今断定したよねぇ~。それでまたいつか、“また違った~。”って言わないでよ!!』
と言い返したら、お母さんはムキになって、
『あ~、分かった。じゃあ、また洗脳されてます!!』
と言いやがった。
『洗脳されてるって認めるならそれでいいよ。頑張って洗脳されて…。』
と私が言うと、
『あ~あ~、頑張って洗脳される~。どうせいつかあなたの方から勉強したいって言い出すんだから…。』
と捨て台詞が届いた。

と宗教の話になるといつもお母さんとこんな感じになっていた。
そして今こんな状況になったので、上が自分を“神”と言うので、その神にこの事実を聞いてみようと思った。
当の本人に聞くのが一番正しいのじゃないかと私は思う。
そしてお母さんとの電話の時にこの話になったので私は聞くことにした。

『お母さんは、ハルマゲドンがもうすぐ起こるって言ってるけど、それはいつなの?』
と私は聞いた。
『それは分からない。まだその時を知らされてないから、いつかはまだ分からないって。宗教の人たちはそう言ってる。その印があるまでは分からないのよ。でも、必ずそれは来るんだからそこは間違いじゃない。』
と言う。
『ハルマゲドンの前後で復活する人としない人との違いは何?!』
『それは分からないけど、お母さんはそう習ったからそうとしか答えられない。』
上は黙って聞いていたようで、その口を開いた。
『聞いていますと…、まあ、その宗教でどのようなことを言っているかも知っていますが…。聞いていますと、ハルマゲドンが起こるとか…?!私の記憶では、ハルマゲドンはもうすでに起こったことで、昔の話であったと思いますが…。聖書には何と書かれていますか?』
と凄い直球が来た。
お母さんが受話器の向こうで固まっている…。