お母さんとの電話。～宗教について…。～
上が話し始めたことで、今勉強している宗教の話へとなった。
『宗教のおばちゃんたちはみんなこんな感じになってるの？』
とお母さんに聞いた。
『いや～、違うと思うよ。誰からもこんな話は聞いたことないな～。“神を見た者はいない”って教えられてきたし…。』
『じゃあ、どうして聖書に神の姿について書かれてるの？この文章を書いた人はウソ付いてることになるよ。』
と私が指摘したら、
『あっ、本当だ！！…じゃあどういうことだろう…。』
とお母さんと二人で考えていたら上が、
『私を見た者はいないと聖書に書かれているのなら、私を見た者はいないということですね。では今の状況はどういうことなのでしょうか。聖書は人に向けたものであるならば、私を見た“人”はいないということですね。上の世界にいる人たちは、私を毎日見ていますよ。上の世界には聖書はありませんからね。』
と言った。
『お母さん、もしかしたら物質的に見た人はいないんじゃないの？！私も見てるけど触れるわけじゃなくて、夢を見てるのと同じような感じで、存在感はあるけど触れない…。上と話して聖書を書いた人ってこんな感じだったんじゃないの？！』
『分からないな～。そこまではお母さんもちょっと分からない…。でも、見えてるのはあなたの方だからあなたがそう思うのならそうなんじゃないの。』
とお母さんからは答えが出ない。
その話を聞いた上は、
『はい、確かに、私に触れることは出来ませんね。今見えている私は物質として存在してはいませんからね。では、聖書に書いてあることは何について書いてありますか？』
と言うので、そのことについて調べてみた。
聖書の何処に書かれているか分からないので、ネットで調べてその箇所を読んでみた。
ざっと調べて三箇所あった。
そして上は言った。
『聖書の一部を読んでも意味は分かりませんよ。前後の文章も含め一章を読んでみてください。』
そう聞こえたので、私は前後を含め一章を読んだ。
一つ目は、紀元前に起きたことで、その時の人たちに向かって言っている言葉に感じた。
二箇所目、三箇所目は紀元後のようだけど、やっぱりその時代の人たちに向けて言っている言葉に思う。
三箇所目には“悪者と話している”のか“神様と話している”のかの違いがどうあるのかが書かれている。
悪者はキリストの話が出来ない。
神様はキリストの話を説明することが出来ると書いてある。
そこが一つ偽物か本物かを見分けることが出来ると書いてある。
ということは私が話しているのは、今の話で考えると本物となる…。
しかしそんなことも紀元前後の話で、今の時代にそぐわないと思う。
しかし私は執念深いので、その話自体も人を丸め込むための策略ではないかと考えてしまう。
そんな私に上が、
『面倒くさいですね…。』
と一言言ってきた。
なので私は心の声で、
『よく言われます！！』
と思い切り返した。
ただ肯かれただけだった。
そのことをお母さんに伝えながら調べていた。
『なるほど～。でもそうでしょうね。』
の一言で終わった。
私がこれだけ調べてたった一言…。
調べ損な気がする…。
それよりも、
『神様って突っ込むの？！』
とお母さんは聞いてきた。
私は上じゃないのでそんなこと知らないわ！！
『今聞くところそこじゃないと思うよ。』
と私は言い返した。
『だって気になるよ～。』
とお母さんは言った。
それに対して上が、
『私が突っ込んではいけませんか？』
と聞いてきたので、お母さんにそのことを伝えたら、
『いいです、いいです、どうぞ突っ込んでください。』
と言った。
上はニコニコして肯いた。
私はあえて何も言わなかった。
そして聖書の話に戻って、
『昔の話を今に持ってきても仕方ないよ。』
と私は言った。
その言葉にお母さんは考えていたので上が口を開いた。
『確かに、聖書の話は昔の話ですね。しかし、私の存在などについて終わったとはどこにも書いていませんよ。』
そのことをお母さんに伝えたら、
『あ～、そういうことか…。』
とまた納得していた。
『じゃあ、百歩譲って今私にこんなことが起こってるよね～。お母さんは上からの話を聞いて、キリストについての話を聞いて知ってる。またいつか“神と話が出来るのです”みたいな人が現れたら、お母さんには比較出来るものがあるけど、普通は比較対象もなくない？！ってことは、聖書に書かれてることを実践できる人はいないってことなんじゃないの？！』
と私はお母さんに言ってやった。
『あ～、なるほど。そう言われたらそうなるか～。』
と言った。
それに対して上が、
『聖書を読んだからそのことを知れた…ということも言えるのではないでしょうか。もしまた“神と話が出来ます”と言う方が現れたのなら、少なくともキリストについて聞いてみようと思えるのではないでしょうか。私はキリストについて、人間に生まれる前からも人間に生まれ死んだ後の話も出来ますよ。』
と言った。
言い返されるからしゃくに障る…。
でも間違ってないのかもしれないところも…、言い切ってしまうところも…やっぱりしゃくに障る…。
私はそう思うけど、お母さんは、
『あ～、なるほどね。比較対象はないけど、キリストについての話を聞かせてくださいって言って話してくれるかどうかが決め手の一つになるってことね。詳しく話してくれたら、“あっ、神様と話してるんだ～。”って分かるってことね。』
と物分かりが良いようだ。
『そうです、そうです。しっかりと説明してくれるんだったら私と話してるということになりますよ。ついでに、今キリストが何をしているかも聞いてみてください。』
と上は付け加えた。
『そしたら、今やってる宗教の勉強ってどうなの？！』
と私はお母さんに聞いた。
お母さんは考えているようなので上が、
『その今やっている宗教は本物だとお母さんは言いますが、聖書の中で私は宗教というものはないと言っているのではないですか？』
と聞いてきた。
『そう、そうよ。だから今この宗教だけが唯一の宗教なのよ。お母さんはそう習ってるから。』
とお母さんは自信のある口調でそう言った。
上は首を傾げた。
そしてお母さんの言い分に、
『なるほど。ということは、“宗教”というものはないと言っている私が、これだけは“唯一の宗教です”と言っているということですね。』
と言った。
『うん、そうなるよねぇ～。』
とお母さんは納得している。
上はまた首を傾げ、
『ということは、私は自分でないと否定しておきながら、あると肯定しているということになりますね。そのような矛盾を私がしているとお母さんは思っているということになりますが…あっていますか？』
と上の言葉にお母さんは、
『あ゛っ！！』
と何かに気付いたのか声が出た。
お母さんの反応に上が笑っているのでそのことをお母さんに伝えた。
『えっ？！笑ってる？！…お母さん、おかしかったかな…？』
と言うお母さんに、
『あっ、お母さんは面白いですよ。見ていておっちょこちょいな姿に私もキリストも笑うことはありますよ。とても良いと思いますよ。いろんなことに一生懸命でおっちょこちょいでとても良いと思いますよ。』
と上は言った。
その言葉にお母さんは喜んでいる。
『宗教のおばちゃんたちはみんなこんな感じになってるの？』
とお母さんに聞いた。
『いや～、違うと思うよ。誰からもこんな話は聞いたことないな～。“神を見た者はいない”って教えられてきたし…。』
『じゃあ、どうして聖書に神の姿について書かれてるの？この文章を書いた人はウソ付いてることになるよ。』
と私が指摘したら、
『あっ、本当だ！！…じゃあどういうことだろう…。』
とお母さんと二人で考えていたら上が、
『私を見た者はいないと聖書に書かれているのなら、私を見た者はいないということですね。では今の状況はどういうことなのでしょうか。聖書は人に向けたものであるならば、私を見た“人”はいないということですね。上の世界にいる人たちは、私を毎日見ていますよ。上の世界には聖書はありませんからね。』
と言った。
『お母さん、もしかしたら物質的に見た人はいないんじゃないの？！私も見てるけど触れるわけじゃなくて、夢を見てるのと同じような感じで、存在感はあるけど触れない…。上と話して聖書を書いた人ってこんな感じだったんじゃないの？！』
『分からないな～。そこまではお母さんもちょっと分からない…。でも、見えてるのはあなたの方だからあなたがそう思うのならそうなんじゃないの。』
とお母さんからは答えが出ない。
その話を聞いた上は、
『はい、確かに、私に触れることは出来ませんね。今見えている私は物質として存在してはいませんからね。では、聖書に書いてあることは何について書いてありますか？』
と言うので、そのことについて調べてみた。
聖書の何処に書かれているか分からないので、ネットで調べてその箇所を読んでみた。
ざっと調べて三箇所あった。
そして上は言った。
『聖書の一部を読んでも意味は分かりませんよ。前後の文章も含め一章を読んでみてください。』
そう聞こえたので、私は前後を含め一章を読んだ。
一つ目は、紀元前に起きたことで、その時の人たちに向かって言っている言葉に感じた。
二箇所目、三箇所目は紀元後のようだけど、やっぱりその時代の人たちに向けて言っている言葉に思う。
三箇所目には“悪者と話している”のか“神様と話している”のかの違いがどうあるのかが書かれている。
悪者はキリストの話が出来ない。
神様はキリストの話を説明することが出来ると書いてある。
そこが一つ偽物か本物かを見分けることが出来ると書いてある。
ということは私が話しているのは、今の話で考えると本物となる…。
しかしそんなことも紀元前後の話で、今の時代にそぐわないと思う。
しかし私は執念深いので、その話自体も人を丸め込むための策略ではないかと考えてしまう。
そんな私に上が、
『面倒くさいですね…。』
と一言言ってきた。
なので私は心の声で、
『よく言われます！！』
と思い切り返した。
ただ肯かれただけだった。
そのことをお母さんに伝えながら調べていた。
『なるほど～。でもそうでしょうね。』
の一言で終わった。
私がこれだけ調べてたった一言…。
調べ損な気がする…。
それよりも、
『神様って突っ込むの？！』
とお母さんは聞いてきた。
私は上じゃないのでそんなこと知らないわ！！
『今聞くところそこじゃないと思うよ。』
と私は言い返した。
『だって気になるよ～。』
とお母さんは言った。
それに対して上が、
『私が突っ込んではいけませんか？』
と聞いてきたので、お母さんにそのことを伝えたら、
『いいです、いいです、どうぞ突っ込んでください。』
と言った。
上はニコニコして肯いた。
私はあえて何も言わなかった。
そして聖書の話に戻って、
『昔の話を今に持ってきても仕方ないよ。』
と私は言った。
その言葉にお母さんは考えていたので上が口を開いた。
『確かに、聖書の話は昔の話ですね。しかし、私の存在などについて終わったとはどこにも書いていませんよ。』
そのことをお母さんに伝えたら、
『あ～、そういうことか…。』
とまた納得していた。
『じゃあ、百歩譲って今私にこんなことが起こってるよね～。お母さんは上からの話を聞いて、キリストについての話を聞いて知ってる。またいつか“神と話が出来るのです”みたいな人が現れたら、お母さんには比較出来るものがあるけど、普通は比較対象もなくない？！ってことは、聖書に書かれてることを実践できる人はいないってことなんじゃないの？！』
と私はお母さんに言ってやった。
『あ～、なるほど。そう言われたらそうなるか～。』
と言った。
それに対して上が、
『聖書を読んだからそのことを知れた…ということも言えるのではないでしょうか。もしまた“神と話が出来ます”と言う方が現れたのなら、少なくともキリストについて聞いてみようと思えるのではないでしょうか。私はキリストについて、人間に生まれる前からも人間に生まれ死んだ後の話も出来ますよ。』
と言った。
言い返されるからしゃくに障る…。
でも間違ってないのかもしれないところも…、言い切ってしまうところも…やっぱりしゃくに障る…。
私はそう思うけど、お母さんは、
『あ～、なるほどね。比較対象はないけど、キリストについての話を聞かせてくださいって言って話してくれるかどうかが決め手の一つになるってことね。詳しく話してくれたら、“あっ、神様と話してるんだ～。”って分かるってことね。』
と物分かりが良いようだ。
『そうです、そうです。しっかりと説明してくれるんだったら私と話してるということになりますよ。ついでに、今キリストが何をしているかも聞いてみてください。』
と上は付け加えた。
『そしたら、今やってる宗教の勉強ってどうなの？！』
と私はお母さんに聞いた。
お母さんは考えているようなので上が、
『その今やっている宗教は本物だとお母さんは言いますが、聖書の中で私は宗教というものはないと言っているのではないですか？』
と聞いてきた。
『そう、そうよ。だから今この宗教だけが唯一の宗教なのよ。お母さんはそう習ってるから。』
とお母さんは自信のある口調でそう言った。
上は首を傾げた。
そしてお母さんの言い分に、
『なるほど。ということは、“宗教”というものはないと言っている私が、これだけは“唯一の宗教です”と言っているということですね。』
と言った。
『うん、そうなるよねぇ～。』
とお母さんは納得している。
上はまた首を傾げ、
『ということは、私は自分でないと否定しておきながら、あると肯定しているということになりますね。そのような矛盾を私がしているとお母さんは思っているということになりますが…あっていますか？』
と上の言葉にお母さんは、
『あ゛っ！！』
と何かに気付いたのか声が出た。
お母さんの反応に上が笑っているのでそのことをお母さんに伝えた。
『えっ？！笑ってる？！…お母さん、おかしかったかな…？』
と言うお母さんに、
『あっ、お母さんは面白いですよ。見ていておっちょこちょいな姿に私もキリストも笑うことはありますよ。とても良いと思いますよ。いろんなことに一生懸命でおっちょこちょいでとても良いと思いますよ。』
と上は言った。
その言葉にお母さんは喜んでいる。
作品名：お母さんとの電話。～宗教について…。～ 作家名：きんぎょ日和