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片手じゃうまく縛れないから。
諦めてぐるぐる巻きにした。
歯を使って最後に、
無理矢理結んだ。堅結びにした。
小指に結ばれている筈の見えないその糸を手繰り寄せたら、
やっぱりその相手は女の子なのかな。
じゃあ、
いまこうしてこんなにも焦がれて止まないこのコイノココロは。
やっぱりマガイモノなんでしょうか? カミサマ。だけどさ、

運命なんてカミサマなんてクソクラエだ。

「こんなとこ、良ぉ知っとったねぇ」
きょろきょろと周囲を見回して感心する彼は、
本当にちゃんとわかっているんだろうかと不安になる位いつも通り。
僕の視線に気づいたのか彼はきょとんと首を傾げ、近づいてきて僕を抱きしめた。
冷えた躰が。
接触した部分から熱を交わし溶けていく様で。
すりすりと頭に頬を擦り付けてくる彼の背に回した腕に力を込めた。

ごめんねこんなに愛してしまったから僕が。

作品名: 作家名:韻*匣