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きんぎょ日和
きんぎょ日和
novelistID. 53646
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宗教のおばちゃんとの勉強~キリストの存在 二~

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私は怖くなって、出来るだけ急いだ。
その文章については、予習復習の時にノートに訳を書かずに、さらっと読んだだけだった。
おばちゃんの威圧感が私を焦らせるから集中できない…。
私は簡単に目で読んで、兎に角訳さなくちゃ~と思った。
『え~っと…。』
とちょっと言葉が漏れただけなのに、おばちゃんは、
『まだですか?早くしてください。』
と言ってきた。
私は慌てた。
その時に、キリストの心が近付いてくれて、訳すための力をくれた。
文章をもう一度見ると、言いたい思いがその文章から伝わってきた。
そして私は落ち着いて、
『さっき訳した文章と結局は同じことを言っています。人が何かを求める時の気持ちと同じように、求め続けなさいということだと思います。そうすれば、神から与えてくれるということだと思います。』
と答えた。
おばちゃんは顔を引きつらせて、顔を小刻みに肯かせながら、
『ええ、ええ、そうですね。…合ってます…。』
と言うだけで、それ以上何も答えてくれなかった。
私は落ち込んだ気持ちになり、その気持ちのままキリストを見た。
キリストはニッコリ笑ってくれた。

結局、キリストから伝わった私の解釈が正しいのかも分からないままだった。
それ以上おばちゃんは答えてはくれなかったけど、ニッコリと笑ってくれたキリストに少なくても救われた気がした。

もしかしたらおばちゃんたちが教えてくれているのは、
“こんな風に神やキリストはそっと救ってくれるんですよ。謙虚とはこういうことなのかもしれないですね。”
ということなのかも…と思う私だった。