四神倶楽部物語 エピソード編
私はミッキッコだけには嫌われたくありません。もちろん知恵を絞りましたよ。そしてその甲斐あってか閃き、すぐさま訊きました、「鼠の嫌いなものは何だ?」と。すると佳那瑠が即答してくれました、「百合の花、蛇、イタチ、フクロウ、猫、それとワサビ」と。
これで決まりです、私は胸を張って高らかに…、
「東京、いや日本が地獄にならないために、大地には百合の花が咲き乱れ、青大将がクネクネと這いずり回り、それを誤って踏み付けたイタチがプッと放屁。それに驚き、飛翔中のフクロウがドサリと墜落。それを見たニャンコが、最後っ屁は鼠を捕まえてからにしろよ、とイタチに強烈猫パンチを喰らわす。そう、渋谷を――鼠の天敵だらけの――ワサビ谷に変えよう!」
「アンタ、本当に四神青龍の…末裔なの?」
私はミッキッコから思い切り軽蔑されました。だが日本を救う策はこれしかありません。だから、Go!
今回のプロジェクト『渋谷をワサビ谷に変えよう!』は緒に就いたばかりです。乞うご期待。
ただ一つ、みな様に忠言を。
渋谷にお出掛けの際は、鼠が嫌う練りワサビの携行を――くれぐれもお忘れなく。
作品名:四神倶楽部物語 エピソード編 作家名:鮎風 遊