四神倶楽部物語 エピソード編
私たちはすぐに帰宅し、壁に貼り付いた扉から、京の町屋の地下100mにある空間に集まりました。
早速、四神民族だけがアクセスできる宇宙検索エンジン・四神王を立ち上げ、渋谷の鼠について調査致しました。するとどうでしょうか、身の毛もよだつ恐ろしい事が判明したのです。
鼠を増殖させてる犯人は――鬼鼠星人です。
彼らは、明治の人たちが執行した鼠大虐殺、その復讐にと、日本ではすでに壊滅したペストを、渋谷で流行らせることを企んでます。
つまり黒死病で東京の人々を震撼させ、パニックに追い込み、挙げ句に日本を崩壊させる謀略。要はペストテロの実行なのです。
1カップルから6匹の子が産まれ、それが年7回、鼠算式に4千匹に増えます。鬼鼠星人の目論みは、渋谷地下の鬼鼠保育所で繁殖させた鼠を地上に放ち、その後神に召された亡骸にペスト菌を蘇生させ、伝染病を蔓延させることなのです。
私はリーダーです、まず私見として、「ニャオミャオ星人の保安官に頼んで、鬼鼠星人を地球から追い出してもらおう」と発議致しました。
すると、ミッキッコから「そんなことみんな計画済みよ」と冷たい反応があり、あとは半泣きで…、
「鼠は警戒心が強く、ねずみ取りにも掛からない。毒ダンゴも食べてくれないわ。たとえ駆除したとしても、死んだ鼠はもっと不衛生だし、ペスト菌の温床になるわ。あ〜あ、渋谷からニッポン瓦解ってことね。龍斗、課題は今いる鼠をどう始末するかよ、その抜本対策をさっさと考えなさいよ」と訴えられました。
作品名:四神倶楽部物語 エピソード編 作家名:鮎風 遊