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言の寺 其の弐

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『「君がいるから」と僕は言う』 もしくは『群青』



僕がこの世界
生きることが許される理由
生きていていい訳なんて 何処にもない

せめてお願いだ
僕に言い訳をおくれ

君という存在を
僕の言い訳にさせてくれ

君は僕の言い訳なんだ

僕が生きていくための
言い訳なんだ

朝目覚めるにも君が必要

目覚ましがぶっ壊れても
太陽が暗黒になっても
君の「オハヨウ」に会いにゆく

アパートの階段で
陽の影が朝に映す色の濃さ
思いの外 群青に寄っていたんだ今朝

生きる罪の色に似ていたよそれは

僕の心は死滅回遊魚のそれにクリソツで
君が呆れるほどガサツなくせに
繊細なんだ おかしいだろ

君が好きだ

君が好きだ

言い訳もできないほどに
君が好きだ

君よ
麗しの眼鏡よ

朝の美しさを
僕に認めさせておくれ





作品名:言の寺 其の弐 作家名:或虎